I am me (2023年)
お薦めポイント |
女の子の悩みに男の子が出した奇策! |
少年の出番 |
少女と少年のふたりが主役。 |
映画情報など |
2023年製作。youtubeで無料公開中。 写真は山本湊介君。 |
本作もまた子どもたちが主役の短編映画を撮り続ける相馬雄太監督作品。少女のある悩みがテーマですが、友人の少年も存在感。16分の短編では描ききれないテーマかもしれません。
リントとコハル。2人は幼い頃からの友だち。この神社で2人で秘密基地を作ったりもした。
小学生のコハル(内藤朝)はリント(山本湊介)、トウシロウ、ソウスケの男子3人組と仲がよく男勝りの性格。もうすぐ卒業式。中学の制服をまだ買っていないコハルに女子の友人がお古の制服を持ってきてくれた。それをみたリントが男女(おとこおんな)がついにスカートを履くのかと囃し立てる。コハルは制服を投げつけて走っていった。
リントはコハルを追いかけて謝った。コハルは悩みを打ち明ける。スカートは絶対に嫌なの。だからといって自分ひとりだけスラックスで行くのも嫌なの。ねえどうしたらいいリント...。リントは考えた。次の日。リントは女子制服を着て登校した。Who are you? I am me.
Who are you? これは小学校の英語の授業。この返答はシチュエーションによって異なる。名前を聞かれている場合、家族の中の立場を聞かれている場合、性別?を聞かれている場合。最後の質問でコハルは答えれなかった。リントが横から茶々を入れる。I am a girl だろ、お前そんなのも知らないのか。
リントはコハルに謝りながら聞いた。お前ってもしかしてトランスジェンダーなの? コハルは否定。私はただスカートが嫌いなだけ。でも一人だけ違う服装も嫌。女子もスラックスを選択できる学校もあるようですが、まだ少ないのでしょう。私立では私服の中学校もあるようですけれど。
リントが考えた結論が I am me. 私は私。僕は僕。スラックスを履くのは自分の個性というかアイデンティティ。堂々と振る舞えばいい。それを体現するためにリントは(コハルが投げつけた)女子制服を着て登校したんだと思います。
スカートを履く男子。演じた山本湊介君は恥ずかしかったのか、それとも喜んだのか(マサカ)。しかし映像はほんの少しだけ。もうちょっとスカート男子を見たかった...ヘンタイ カ
相馬雄太監督はyoutubeチャンネルを持っておられ、これまでの作品の予告編やメイキング、また本編もいくつか無料でUPされておられます。ご興味のある方は是非ご覧になってみて下さい。
掃除をサボって野球に興じるリント。
箒がバット代り。今も昔も定番。
一緒に野球をする仲間。左から2人目がコハル。
女子と遊ぶよりも男子と混じる方が楽しかった...
英語の時間。今日のテーマは Who are you? (私の頃はもちろん小学校で英語なんて無かった)
コハルが怒って行ってしまった。リントのせい!責める女子たち
中央がリント。右の2人は親友のトウシロウ、ソウスケ(どちらがどちらかは不明)
コハルから悩みを打ち明けられたリント。
どうしよう。コハルのことを真剣に思う。
リントが出した結論。スカートをはいて登校。
(このカットだけ。全身像もみたかった)
I am me. 女子制服を着たリント。似合わなくもない。
※後記
スカートに悩む少女。今考えれば確かにそうですね。私の小学生時代。5年生以上になると、男子では当時の短い半ズボンを嫌がる子がいました。すね毛が生えてきた、肥満児なのでサイズがない、などが理由だったでしょうか。私のいた地域では標準服はありましたが私服もOKでしたので、そんなに深刻な問題はありませんでしたけれど。