サザエさん (1956年)

作品総合評価 5点
少年の出番 20%(アニメほどの印象なし)
寸評 なにより江利チエミさんが大熱演
【少年映画でない理由】出番が少ない
映画情報など 1956年製作。DVD等未発売。(写真はカツオ役の小畑やすし君。マンガと違い超美少年)


漫画「サザエさん」の連載開始から70年を迎える今年(2016年)、BS日本映画専門チャンネルで、蔵出し名画座スペシャルとして放送されました。1956年の第1作(本作)を皮切りに、1961年まで10本が東宝で製作されたとの事です。順次放送されるとの事で楽しみです。

■ストーリー

本作品では、サザエさんはまだ未婚で花嫁修行中。ある女性雑誌社に採用されますが、ドジをやって1日でクビ。その時、偶然同じビルに勤めていたマスオさんと出会います。マスオさんに一目惚れしたサザエさん、自宅でクリスマスパーティを開催し、マスオさんを招待しますが。マスオさんはなかなかやってきません。

■所感など

とにかく俳優陣が豪華。ノリ助さん役の仲代達矢さんには驚きました。またお笑い界の東西の巨匠、花菱アチャコさん、柳家金語楼さん、そしてサザエさんは江利チエミさんです。(江利チエミさん吉本所属だったとは。当時の映画俳優は、東宝など映画会社に所属しており、他社俳優が出演する場合、所属が書かれているんですね)

江利チエミさんが主役との事で、ミュージカル風の場面が多用されています。サザエさんが「自分がスターになった」という空想の話として。当時人気だったダークダックスの面々も若い姿で登場。まだ戦後の影を引きずっていた日本では、欧米風のミュージカルは憧れの世界だったのでしょう。

サザエさんの住所は東京都世田谷区成城。今は高級住宅地として憧れの町ですが、当時の風景は田舎そのもの。3丁目の夕日のようなセットではなく、1950年代の東京の本当の街並みを見れるのがいいですよ。

さて子役では、ワカメ役の松島トモ子さんが目立っていますが、カツオ役の小畑やすし君もなかなかの存在感です。松島トモ子さんと違い、早くに子役を引退されたそうですが、当時は雑誌のグラビヤなどに登場する売れっ子だったそうです。カツオ役にしては美少年過ぎるのですが、早く2作目以降を見たいものです。

(追記)日本映画専門チャンネルでシリーズ作を見ましたが、3作目あたりからカラーになりましたが、カツオ役は小畑やすしさんが1番印象に残ります。どうも落語家のような感じの子役さんで、演技は達者ですが、少年という華やかさがなくて。サザエさんは本作以外のレビューは当面なしの予定。

サザエとカツオのプロレス?
勉強するカツオ。マンガと違い優等生?





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