20世紀少年第2章 最後の希望 (2009年)

作品総合評価 5点
少年の出番 15%(回想シーンのみ)
寸評 第1章から比べるとやや失望
【少年映画でない理由】完全に女性メイン映画
映画情報など 2009年公開/DVD発売済
(写真は小学生時代のケンヂ役の西山潤君)


2009年2月4日、TOHOシネマズなんば(大阪)にて鑑賞。この日は平日ですが、残業せずに仕事を早めに切り上げて、大阪は難波のシネコンへ。平日なのに結構混雑。水曜日はレディスデー(女性は1000円)というのを忘れていました。ええい!と気合をかけて、男1人で寂しく映画館へ入りました。

140分の長丁場。途中でこらえ切れず1回トイレへ。最前列に座ったのですが、同じようにトイレへ行く人が続出し、私の前を歩きます。気になるのですが、自分も同罪?なので、ここは我慢。我慢。

このシーンの意味も1回見ただけはよく判りませんでした
■ストーリー

第1章の最後、巨大ロボットによる大攻撃は失敗。その主犯はケンヂ(唐沢寿明さん)達、テロリストの仕業とされた。それから15年後の世界が舞台。ケンヂは行方不明。ケンヂの姪であるカンナ(平愛梨さん)が、叔父の意志を継いで、世界を支配している「ともだち」集団からの解放運動を始めた。

やがてオッチョ(豊川悦司さん)など、ケンヂの小学生時代の仲間たちが、集まってくる。「ともだち」の正体は依然として判らない。

■第1章の興奮が、急速にしぼんでいく

さて映画ですが、140分を楽しく過ごせました(それだけでした)。前作の第1章は、小学校時代の謎と、同級生9人が大きな事件の渦に巻き込まれていくプロセスがサスペンスたっぷりに進行し、非常にワクワク感があり、早く続きが見たい!と高揚した気分が残りましたが。

本第2章は、小エピソードが連続パンチにように繰り出されるので、飽きる事なく、画面には引き込まれます。しかし1つ1つのエピソードが大きな流れとならず、バラバラなまま終わってしまい、一体何だったのか、後に何も残りません。特に、主役のカンナの位置づけが不明確な気がします。

・副題の「最後の希望」とはカンナの事のようですが、彼女がなぜ最後の希望?
・彼女は終始、走り回ってはいますが、自らは問題解決行動に出ないのはなぜ?
 (従って彼女はストーリーを動かすような存在ではない気がします)
・指名手配の大悪人ケンヂの姪なのに、高校生になるまでマークせず、当局は放置していたの?
・カンナも、高校ではケンヂを擁護する主張を繰返していますが、小中学生の時はどうしてたの?
・あの洗脳合宿の意味は?(結局、洗脳も矯正もされずに戻り、何もなかったように生活している)

まあ、この映画でロジックを追求しても意味ないかもしれません。原作の漫画を読めば判るのでしょうけど。そんな訳で、どうしても主役に感情移入出来ませんでした。(演じた女優さんは大熱演でした)

その他の出演者では、カンナと絡む若い刑事も頼りなくてイライラするばかり、豊川悦治さん扮するオッチョも出番が少なく、演技派の香川照之さんは、役不足(力不足ではありませんよ)、と結局誰にも感情移入できないまま終わってしまった感じです。

色々と辛口意見を述べましたが、それでもやっぱり第3章は楽しみですね。カンナのファンには申し訳ありませんが、やはり20世紀「少年」ですから、主役は「少年達」にして欲しいものですが。






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