4月25日の土曜日、朝1番の新幹線に飛び乗って博多まで。10時前には会場の福岡市総合図書館に到着。図書館で映画上映会なんて、しょぼいのではと思っていましたが、映像ホール・シネラは、立派なシアターでした。でも観客は20人そこそこ。これは可哀想です。
北関東のある町、高校生の古賀君(清水尚弥さん)が主人公。線の細い古賀君はクラスのボス女と金髪ヤンキーから苛烈ないじめを受けます(このボス女が、とにかく不快なんです)。今日も暴行を受け、ズボンを脱がされ、写真を撮られる古賀君。
誰もが嫌がる学級委員の選挙。古賀君は90%以上の票を得て学級委員に。これも苛めの一つ。90%以上の得票率なので独裁者と同じだと言われます。もう一人女子の学級委員の副島さん(村上穂乃佳さん)も、真面目で大人しいメガネ少女なので、苛められて学級委員に。
副島さんも服を脱がされて写真を撮られ、登校拒否に。古賀君は先生に言われて副島さんの家に書類を持っていくうちに、副島さんに恋をします。苛められ同志ですが、二人の甘酸っぱい関係が微笑ましい。しかし、それを知ったボス女と金髪ヤンキーは、二人の恥ずかしい写真を公開して更に暴行を加えます。
やがて古賀君も登校拒否。そこへ現れたのが、怪しいおじさん(芹澤興人さん)。古賀君が幼い頃、苛められていると、このおじさんがやってきて、いつも助けてくれていたのです。久し振りにあったおじさんは、古賀君を鍛えます。毎日格闘訓練と厳しいランニング。
強くなった古賀君は、ボス女と金髪ヤンキーを体育館に呼び出します。まるで「ロッキー」か「ベストキッド」か、さあ、二人をボコボコにして、スカっとしてくれぃ!でも古賀君は古賀君。演じているのが、清水尚弥さんですからね。あ〜あ〜
小学生時代は女の子のようなルックスで、弾ける笑顔が印象的な子役さんでした。所属事務所に力が無いのか、大きな役は貰えませんでしたけれど。中学生以降になると、マイナー作品ですが、主役級に抜擢されることが増えてきました。それは嬉しいのですが、いつも苛められ、服を脱がされます。
だいたい、清水さんは服を着ている方がずっと色気があるのです。貧相な身体や、顔に似合わず意外に毛深い脚を見せても、痛々しいだけ。「おとこのこ」「からっぽ」「独裁者、古賀。」「死んだ目をした少年」いずれも主役なんですが、もうちょっと明るい役はないんですかね。しかもマイナー作品ばかりだし。
一方で、弟の清水尋也さんは、兄とは正反対で、暴力を振るうタイプ、ヤンキー少年タイプの役専門になってきたような感じです。しかも「渇き。」や「ソロモンの偽証」などメジャー作品が多いので、弟さんの方が大俳優になりそうです。(私は、お兄さんの方を応援したいのですけれど)
もちろん演じた芹澤興人さんは、そんな性癖は100%無いと思いますが、その怪しいけれど、愛嬌のあるルックスは、さもありなん、と納得できる顔をしているのです。いわゆるホモ系のお顔(すみません)。
清水尚弥さんも高校生になって、もう少年俳優とは言えませんが、時折みせる表情は本当に美しいのです。監督さんもそこを狙って彼を主役に据えているのだろうと思います。今年(2015年)の夏に、東京でまた公開されるようですので、機会があれば是非ご覧になって下さい。