貞子vs伽椰子 (2016年)

作品総合評価 4点
少年の出番 15%(白塗り俊雄君は数%未満)
寸評 話題作りだけ。初期の怖さはどこへ
【少年映画でない理由】出番が少ない事
映画情報など 2016年公開。BD/DVD発売中。
(写真は、俊雄役の芝本麟太郎君。)


一時期世界の注目を集めたJホラー。その両巨頭が「リング」と「呪怨」。ハリウッドでリメイクまでされました。しかし両作品とも、充実していたのは初作か、せいぜい2作目くらいまで。出演する俳優さんも知らない人が多くなり、映画も質も低下していました。(「着信アリ」を加えれば三大Jホラー)

特に呪怨シリーズはファイナルとか冠しながら、ずるずると何作も。まるで閉店セール商法のように。(そういえばゴジラ、ガメラなんかの昭和怪獣映画も同じ)当然のなりゆきとして、リングと呪怨の主人公たちの対決という路線になるのも、昔と同じ。そんな白けた印象もあり劇場鑑賞はしませんでしたが、DVDが発売されたので鑑賞しました。

俊雄君。今までのシリーズの幼児体型から、少年の身体つきに
■ストーリー

主人公は女子大生二人。結婚式で昔のビデオを上映するため、古道具屋でVHSデッキを購入。そこには見たら2日後には死ぬという呪いのビデオが。見てしまった二人。都市伝説を研究する大学講師に相談する。

一方、入ったら必ず怪死するという呪いの家があり、ここに女子大生の知人が入ってしまった。大学講師は二つの呪いを対決させて、二つとも消滅させてしまおうと目論んだ。さて、うまくいくのでしょうか。

■商魂たくましいですなあ。まだまだ続く

いきなりネタバレのタイトルですが、予想通り、貞子も伽椰子も消滅したとは思えない雰囲気を残しています。また(おかしな言い方ですが)貞子ファン、伽椰子ファンの両方に配慮して、どちらが勝ったとか負けたとかも一切なし。これは昔のゴジラファン、ガメラファンと同じですれど。

私は強いて言えば俊雄ファンなんですれけれど、彼の出演時間はトータルでも1分あったかどうか。しかも最後は貞子の黒髪に巻き込まれて、あっけなく負け。俊雄君のことは最後にまた触れます。

さて呪怨シリーズでは、主人公の女の子たちにイライラさせられる事が多かったのですが、本作も例外ではありません。自分勝手な女子大生たち、早く呪われて殺されてしまえばいい(すみません、つい興奮して)なんて思ってしまいました。

それに加えて今回は、イジメ少年グループも登場。この糞ガキどももイライラする、と思っていたら、こっちは全員早々に惨殺されてしまいます。もちろん、子供ですので直接的な残酷シーンはありません。いやリーダー格のガキだけはちょっと残酷だったかも。(観客の欲求不満解消のためでしょう)

イジメられる少年。真ん中がイジメのリーダー
俊雄はイジメリーダーの首を

■俊雄役の芝本麟太郎君

これまでの呪怨シリーズの俊雄は小学低学年くらいの幼い子でしたが、本作では少し年長に見えます。そのせいでしょうか、これまでは単に怖がらせる役だけだったのに、今回は直接、人を殺してしまう凶暴な性格になってしまいました。(殺されるのがイジメっ子でしたけれど)

少し本題から外れますが、イジメられていた少年まで一緒に殺さなくてもいいのに、とも思いましたが、それだと伽椰子は、悪を倒して弱い者を守る、一種のいい霊になってしまいます。正も悪も関係なく殺すという怖さを維持する必要があったのでしょう。

話を戻して、芝本麟太郎君。やはり白ブリーフ一つでは恥ずかしかっただろうと思います。少ししか出番はありませんが、幼児体型ではなく、もう少年の身体なので、なまめかしいというか、かなりリアルな印象でした。この俊雄役のおかげかNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」にも出演。本当は美少年なので、これからの活躍が楽しみです。

おまけ。芝本麟太郎君のブログより。ピアノ弾けるんですね。
(さくらしめじの高田君似)





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