犬鳴村 (2019年)

作品総合評価 3点
少年の出番 20%未満
寸評 ヒロインが情緒不安点で感情移入困難。
【少年映画でない理由】出番過少
映画情報など 2019年製作。BD/DVD発売中
写真は海津陽君。


Jホラーのレジェンド清水崇監督作品で、私ですら名前を聞いた事がある心霊スポットの犬鳴村を舞台にした映画という事で期待していました。しかし期待大外れ。新たなJホラーの潮流が出来るには程遠い作品。しかし全く期待していなかった少年俳優が出演していたのが儲け物。

うわぁーーっ怖い! 悪霊に取り憑かれた少年?
(違います。犬鳴きトンネルの中で霊を見てしまっただけ)
■ストーリー

主人公は女性臨床心理士の奏(かなで)。兄と恋人が犬鳴トンネルに行き、恋人が怪死。原因究明のため兄は仲間と再度犬鳴トンネルへ。年の離れた弟コウタ(海津陽)もこっそり付いていった。しかし兄とコウタは行方不明。一緒に行った仲間3人は次々に怪死。

奏は驚きながらも真相を探る。祖父にダムに沈んだ犬鳴村の話を聞いた。悪徳工事業者が村人を全員惨殺。しかし犬神信仰の村で、代々犬神様の子がいる。奏の母は犬神様の子だ。その血筋は奏に引き継がれていると...コウタは助かったが兄は死体で発見された。古いミイラと一緒に...

■臨床心理士ってなに...

若いヒロインの職業。そんな資格がある事を知りませんでした。臨床とつくからには多少の事に動ぜず患者をサポートしないと。そういう意味では本作のヒロインは失格です。ちょっとした事でキャーキャー、かと思うといきなり高飛車になったり情緒不安定。

最近のホラー映画のヒロインは皆このタイプ。もっと(冷徹くらいの)冷静で理詰めなヒロインはいないのでしょうか。そんなヒロインでもクライマックスで恐怖に怯える。それくらい怖い作品を作って下さい(言うのはカンタン。他人事ですけど)

主人公の弟の少年。犬鳴村オタクで立体地図を作っているくらい。彼がその知識を生かしてもっと活躍するかと期待したら、いきなり霊に捕まって幽閉されて終り。ただ生き残ってくれたのが幸い。続編があるなら彼を主人公にして欲しい。

もう1人幼い少年の遼太郎(笹本旭)が登場。ヒロインの患者。お母さんの隣にもう1人のお母さんが見えるという。死んだ実の母。しかしあろう事かヒロインは気味悪がって「私、あの子の担当外してもらおうか...」(なんちゅうやっちゃ!つい関西弁で怒りたくなる...)

少年ではありませんが犬鳴村で死んだ青年の幽霊。誰かと思ったらEBiDANのSUPER★DRAGONの古川毅さん。なよーっとして線が細いのですが、ちょっと印象に残りました。

犬鳴村について研究しているコウタ
(もっと役に立つ勉強しなさいって? 役に立つんです)
兄の車に忍び込んで一緒にトンネルへ来た
(トンネルは封印。でも子供でも簡単に乗越えられる...)


トンネルから救出されたコウタとヒロイン
祖父が駆け寄ったのはヒロイン。コウタしばらく放置
(子供の方が先でしょう...普通は)
ヒロインの患者の遼太郎は無事退院。
(清水監督作品には小さい男の子がよく登場)



※後記
犬鳴村とか犬鳴トンネルとか最初聞いた時は、大阪の犬鳴山の事だと思っていました。温泉街があるんですよ。ちょっとした大阪の奥座敷。そんなところで呪いとか言われたら地元は迷惑だろうなと...(実際は福岡県らしいです)





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