天狗 (妖怪大世紀より) (2008年)

作品総合評価 日本の妖怪をドラマで再現。まあまあ。
少年の出番 10話中の第6話「天狗」では主役。
寸評 神隠しから戻った少年には変な能力。ちょっと面白い。【少年映画でない理由】6分と短いこと。
映画情報など 2008年公開。DVD販売終了(中古あり)。
写真は、新田隆一君。


2008年に製作されたビデオ作品ですが、映画として扱います。日本の妖怪10体を現代のドラマとして再現。10話で62分ですので、1話あたり6分ほど。各話の掘下げはありませんが、テンポがいいので飽きる事なく鑑賞できます。少年が登場するのは1話だけなのが残念ですけれど。

行方不明(神隠し)から戻ってきた少年。意味不明の絵を描き出した。(映像は全てセピア調)

第6話「天狗」のみ。他のお話はDVDをご覧くださいね。
7歳の少年(新田隆一)が行方不明になった。両親は警察に届け、ポスターも貼るが帰って来ない。ところが数日経った頃、自宅の押入れの中で少年が発見された。どこへ行っていたのか尋ねるが、少年は全く覚えていない。とにかく無事戻ったので両親は一安心。

しかし戻ってきた少年の様子がおかしい。訳の判らない神代文字のような字を延々と書き続ける。何の意味か少年も判らないようだ。おまけに超能力でスプーン曲げ。天狗に拉致されていたのか...


この前にレビューした『奇談 キダン』(2005)と合わせてお読み下さい。7歳の子供が神隠しに合う。「七歳までは神のうち」なんて言葉もありました。貧しい時代、子供は死と隣り合わせだったのでしょう。子を亡くした親の悲しみを和らげるために、神に連れられていったと表現したのかもしれません。

本作では天狗が連れ去ったとの設定。しかし戻ってきたという事は、天狗様のお気に召さなかったのでしょうか。子供の頃に読んだ源義経の伝記。幼名を牛若丸と言った時代、京都鞍馬の山中で天狗に力を授けられます。この天狗は平家に敗れた源氏の残党で、牛若丸を訓練するために天狗に化けたとか。

それはさておき、本作では戻って来た少年。辿々しい書き方で天狗文字?を書きます。何を書いているのか、本作では説明がありません。視聴者の想像に委ねるのか、神がかり的な雰囲気を出すだけなのか。それならスプーン曲げはお愛嬌という事で。


7歳の男の子が行方不明になった。
両親はポスターを作った。もちろん警察でも...
数日後、自宅の押入れで寝ているところを発見。
服や身体はドロドロに汚れていたが、何も記憶が無い。


戻って来てから人が変わったように...
文字や絵を描き始める。何も説明は無い。
たどたどしい筆跡で書いた文字。
神代文字なのか、天狗の文字なのか。


絵や文字を描きながら、気がつくとスプーンが全部曲がっていた。(こりゃ両親が困るわ...)



後記
神代文字。ネットで検索しますと何種類も出てきますが、どれも漢字を崩したもの、象形文字ぽいもの、ハングルもどきのもの...江戸時代に作られたものが多いそうです。漢字なんて中国の属国みたいで怪しからん! そんな感じで作られたのでしょうか。





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