奇怪島 (2023年)

寸評 先進的な仮想空間とドロドロした伝奇の融合は斬新。
少年の出番 回想場面でほんの少し。怨霊に憑かれた母と少年。
映画情報など 2023年公開。BD/DVD発売中。
写真は村上秋峨君。


このところ精力的にホラー映画を製作されている清水崇監督作品。仮想空間というツールを駆使したホラーですが、ちょっと難解な部分もありました。少年俳優の出番は少ないのですが印象に残ります。

怨霊に憑かれた母。そのせいで母子とも村八分。厳しい目を向ける息子。
(回想シーンはわざと画質を粗くしているようです。昔々のテレビ会議のような映像)

片岡(西畑大吾)は若輩ながら仮想空間などデータサイエンスの権威。ある島を丸ごと仮想空間化するプロジェクトに参画。しかしチーフの女性科学者が失踪したり、不審なバグが発生したりと不可解な現象が頻発。この島には、かつて非業の死を遂げたイマジョという女性の怨霊が今も存在するとの噂があった。

片岡もイマジョの呪いに取り憑かれて窮地に陥るが、なんとか島を脱出。しかし呪いは残ったまま...


ここ最近、犬鳴村、樹海村、牛首村など地方の伝奇を題材にした作品が多かった清水崇監督。本作は村ではなく島ですが、同じシリーズの作品だと思います。しかしストーリーが難解。上のコラムはかなり手抜き。ネットで「奇怪島 ネタバレ」で検索すると多くの方が書かれていますのでご参考にして下さい。

私もGoogle Mapのストリートビューを閲覧して便利なものだと感心しますが「あっココが見たい」と思った場所に限ってデータがなくて歯痒い思いも。それをもっと精緻にデータ化。たとえばパリの街を全部データ化してくれば自宅で観光。昨今のオーバーツーリズムや観光公害問題の解消にも。

脱線しました。清水崇監督作品には主役ではありませんが、必ず少年が登場するように思います。本作品では島の住民シゲさん(演:笹野高史)という老人の少年時代のエピソードが挿入されています。

少年時代を演じたのは村上秋峨君。母親がイマジョに憑依されて奇行を繰り返すため村八分に。もちろん息子である少年も村八分。そんな母親に対して憎しみの感情を抱くのは当然かもしれません。これ以上は書きませんが、レンタルや配信でご覧になられてはと思います。


学校からの帰り。母親をみかけた。
色狂いなのか。誰かれなく男と交わろうとしている...
島人から暴行を受ける母。思わず駆け寄って。
母を助けようとしたが。


少年だからと行って島人も許さない。
男たちが追いかけてくる。
バケモノの息子だ。お前もバケモノ...
必死で身を庇って逃げるしかない。


母親は息子である少年にまで。
少年は手に刃物を持っていた。
母親を刺した。そうするしかなかったのか。
(刺す直接的表現はありません。刃物と少年の表情だけ)




後記
いくらオーバーツーリズムと言っても観光客が来なければ経済的にはダメージ。お土産くらいはVRでも買えるでしょうけれど、料理や買い食いなどは実現できるのでしょうか。やっぱり実際に現地へ行って、現地の空気を吸わないといけません。特に若者は。「青年は荒野を目指す」の精神で。なにか支離滅裂になってしまいました。

清水崇監督の少年映画といえば2017年のオムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』の中の1遍『少年の詩』。内川蓮生君を本当に素晴らしく撮っていました。今度は少年を主人公にした長編作品をぜひ撮って欲しいものです。興行収入が厳しいかもしれませんけれど。





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