中山教頭の人生テスト (2025年)
少年の出番 |
児童役。残念ながら男子はほぼ脇役。 |
寸評 |
主人公の教頭先生の人柄に共感。人間の弱さやずるさも含めて。 |
映画情報など |
2025年公開。ディスク等発売は未定。 写真は笹木祐良君。 |
教頭先生といえば、学校の中で一番威張っている先生という印象がありました。しかし学校によりそれぞれ。学校ものですので、児童役の少年俳優、特に笹木祐良君の演技をみたくて鑑賞したのですが...
全校児童の前で話をする中山教頭先生。
(低学年児童が見当たらない。端っこにいるのかもしれませんが)
※ネタバレ防止(本当は手抜き?)のため、ストーリーは公式サイトから引用。
山梨県のとある小学校。教頭の中山晴彦(渋川清彦)は、教員生活30年を迎えた教育現場のベテラン。とても真面目な性格で、誰に対しても物腰柔らかく接する反面、流されやすくどうにも頼りない人物だ。4年前に妻に先立たれた彼は、中学2年生の娘との将来のために校長への昇進を目指しているものの、日々の忙しさから受験勉強はうまく進まない。そんなある日、ひょんなことから晴彦は5年1組の臨時担任を務めることに。子供たちと真正面から向き合うことで、浮き彫りになってくる問題の数々。児童、教師、保護者、そして自身の家族といった、さまざまな者たちの思惑が複雑に絡み合う中、晴彦の人生は緩やかに、けれども確実に動き出していく──。
定番の言い訳ですが、まだ映画公開中ですので、あまり多くは書きません。
とにかく教頭先生を演じた渋川清彦さんの熱演に尽きます。以前は強面のキャラが多かったらしいのですが、中年男の悲哀すら感じさせる人間味に溢れた演技に心から感情移入できました。
モンスターペアレントの怒鳴り込み、地域住民からのクレーム、嫌な役目は全て教頭先生に回されます。職員会議で女性の校長先生がそれを明言。校長先生は何もせず教頭に丸投げ。もちろんこれはこの映画の中だけの話。校長は校長で重大任務が山積みのはず。
しかし教頭先生は校長に何も言えません。なぜなら校長資格試験?を受験するためには所属校長の推薦が必要だからです。そして中山教頭は何回も受験に失敗。まあ要領が悪いのです。少しネタバレ。試験の最中にカンニングをします。未来の校長がカンニングをして、バレたらマスコミの餌食。もう見ている私までハラハラし通し。お願いだからやめてくれぇ。(結果は映画を見て下さい)
さて期待していた児童役の笹木祐良君。映画『光る校庭』の舞台挨拶の時にサインを貰っていましたので、どんな風に成長しているのか楽しみでした。撮影時は多分もう中学生だったと思うのですが、小学5年生役に違和感は感じませんでした。しかし出番は僅か。本当にもったいない。
学校の児童については良くも悪くも女子児童たちがメイン。みんなに慕われていた前担任の女性教師は、ある不登校の女子児童1人にのめり込み過ぎ。クラスの中にはとんでもないワルの女子児童(成績トップで超美少女)がいるのですが全く気づかず。また男子児童には全く関心なし。
しかし本作は中川教頭先生を描いたもので、児童のエピソードはおまけ。ですので放ったらかしの部分は仕方ありません。ただなんとか解決に向かうだろうという雰囲気は残しています。
ケント(下/笹木祐良)に暴力を振るうヒデオ(上/大角英夫)。
ヒデオはクラスの女ボスに命令されてケントを痛めつけた。
ケントは女ボスとクラスで成績1番を争う。女ボスはそれが気に入らなかった。
(その後、どうなったかは描かれてません。ただ先生に真相を話した子がいましたけれど)
このクラスの担任を兼務する中山教頭先生がヒデオに状況をたずねた、
先生、僕を疑うんですか!と白を切るヒデオ。(お前がやったんじゃないか。後味が悪い)
この後、ヒデオの父親が学校に怒鳴り込んできた。息子を疑うのか!(親父もアホ)
※後記
映画では、黒川先生という男性教員が登場します。これがスパルタというか独裁者で、愛のないドラマ「女王の教室」のような感じ。さすがに今どきこんな先生はいないのでは。