南仏のある町。ベルナット(ベルナデット・ラフォン)がスカートを翻して自転車で駆けていく。彼女は少年たちの憧れだった。でも少年たちは判っていた。自分たちには手の届かない存在であることを。それでも少年たちは彼女の後を追いかける。
ベルナットには恋人がいた。少年たちは嫉妬する。2人の邪魔をしたり、町中の壁に2人の悪口を落書きしたり。恋人は体育教師。腕っ節が強いので時には殴られた。しかし恋人は登山に出かけて事故死。少年たちはベルナットの悲しみを理解できなかった。その時は...
製作年・国 | 1957・フランス |
少年映画評価 | B |
お薦めポイント | トリュフォー監督デビュー作。モノクロでも美しい。 |
映画情報など | 1958年国内公開。DVD/BD発売中。 写真は少年たち。(役名はありませんが) |
南仏のある町。ベルナット(ベルナデット・ラフォン)がスカートを翻して自転車で駆けていく。彼女は少年たちの憧れだった。でも少年たちは判っていた。自分たちには手の届かない存在であることを。それでも少年たちは彼女の後を追いかける。
ベルナットには恋人がいた。少年たちは嫉妬する。2人の邪魔をしたり、町中の壁に2人の悪口を落書きしたり。恋人は体育教師。腕っ節が強いので時には殴られた。しかし恋人は登山に出かけて事故死。少年たちはベルナットの悲しみを理解できなかった。その時は...
19分足らずの短編。でもフランス映画の魅力が十分に感じられます。セリフは殆どありません。登場する少年たちの1人が大人になって回想するナレーションが中心。回想者は語ります。僕たちは悪ガキでした。それでも純粋でした。2人を本当に悲しませようなんて思ってはいませんでした。
とはいえ少年たちの行為は世界共通。ベルナットが自転車を降りて離れたすきに、少年たちがサドルの匂いを嗅ぎます。これ今でもやってますよね。クラスの美少女の自転車のサドルだったり、ハンカチだったり、笛だったり...(あなたもやりましたね、絶対)
ベルナットと恋人は毎週木曜にテニス。少年たちはコートの金網に顔を押し付けるように見ます。もちろんお目当てはベルナットの短いスカートから見える下着。カメラを持っていれば日本に多勢いた盗撮小僧。
出演したベルナットと恋人のジェラール。実は2人は夫婦で役名も実名だったそうです。第2次大戦の戦場になったフランスですが、モノクロでも美しい風景が印象に残ります。(南仏にも連合軍が上陸しましたが、ドイツ軍の抵抗が少なかったので、国土の荒廃は少なかったとか)
※後記
本作は19分の短編ですが、トリュフォー監督の名作『大人は判ってくれない』に同時収録される形で、ブルーレイもDVDも発売されています。ご興味のある方は是非ご覧になって下さい。