ファンタズム (1979年)

製作年・国 1979年・アメリカ
少年映画評価
お薦めポイント B級SFホラー。でも当時としては力作でした。
映画情報など 1979年製作 BD/DVD発売中
(写真は主役のA・マイケル・ボールドウィン)


1979年、私がやっと大人になろうとする頃、映画館で友人と見た作品です。恐ろしい銀のボールが印象に残り、特殊撮影の見事さに驚きました(まだCGなんて一般的ではなかった頃)。今見ると大した作品でもないし、少年俳優も全く可愛い気がないのですが、私の青春時代を思い出す作品なのです。

13歳の少年マイク(A・マイケル・ボールドウィン)は両親を事故で亡くし、兄のジョディと二人きりになった。ある日、兄の親友トミーの葬儀をこっそり見ていたマイク。埋葬したはずの棺を一人で持ち上げる不気味な男を見た。更に墓地を影のように駆け抜ける小人の姿も。マイクは不気味な男をトールマンと呼んだ。

マイクは葬儀社に忍び込むが警備の男に見つかった。その時銀色の球体が飛んできた。マイクはなんとか避けたが警備員の顔に突き刺さった。かろうじて逃げ出したが、それ以降、マイクはトールマンに襲われるようになった。兄と一緒にトールマンの秘密を探るうちに、死んだはずの親友トミーを見つけた。なんと小人になっていた。

やがて判ってきた。トールマンの葬儀社は異次元の世界と通じており、死者を小人に変身させて奴隷として送り込んでいるのだ。しかしトールマンも本気でマイクと兄を殺そうとせまってくる。


公開当時はストーリーが把握できませんでしたが、銀の球体、小人、黄色い血などの映像が強烈でずっと印象に残っていました。今あらためてDVDで鑑賞すると、ストーリーは単純ですし、CGではない特殊撮影もアラばかり見えてきます。

それでも13歳の少年が主人公ですし、スクリーンの緊張感は途切れることなくひき込まれました。これはネタバレですが、最後の最後にとんでもない結末が...全部少年の夢だったのでしょうか。両親だけでなく兄のジョディも亡くなって天涯孤独になった少年の見た悪夢...

ストーリーでは書きませんでしたが、もう一人重要人物であるレジーというオッさんがいます。ジョディとマイクの兄弟を親戚のようにバックアップしてくれる優しいおじさん。このおじさんにマイクは引き取られるのですが、なんか二人の関係が怪しかったりして.

葬儀場で銀の球体の攻撃を受けて危機一髪...
(腰が抜けちゃった)
葬儀場には不思議な部屋があった
(2本のポールは異次元への入り口)


2本のポールから覗き見た異次元世界
(血のような空の下で小人が奴隷に)
左からマイク、兄フレディ、兄の友人レジー
(続編もこの3人がレギュラーメンバー)



※後記
1作目から約10年後に2作目が作られます。少年マイクは青年になり、もうあまり見る気はおきません。1作目では殆ど登場しなかった女性キャラも登場し、ファンタジー性が薄れて単なるB級アクション映画になっています。やはり少年俳優が主人公の方が楽しいと思うのですが...




▼イーストエンド劇場へ戻る   ▼外国作品庫へ戻る