Crisscross (1992年)
製作年・国 |
1992・アメリカ |
少年映画評価 |
A- |
お薦めポイント |
フロリダの海。12歳の危ない少年 |
映画情報など |
国内未公開。海外版DVDあり。 写真は主役のDavid Arnott君。 |
Coming-of-age filmsと呼ばれる映画の分野があります。思春期前後の少年(少女も)の成長を描いたもの。本作もその位置付けで、この分野の映画ファンの間では結構有名な作品らしいです。
残念ながら国内未公開でDVDもありません。私はかなり以前に海外版DVDを入手。字幕が無いので再生を逐次停止しながら英語を聞き取りました。半分くらいは判ったつもり。でも細部が不正確なのでレビューには上げませんでした。
ところが最近になってDVDに英語字幕がある事に気付きました。聴覚障害者用のクローズドキャプション。かなり読みにくいのですが、これで再度DVDを鑑賞。めでたくレビューをアップです。(実は数年前に閉鎖したブログには書いていたのですけれど)
ラスト。クリスは床に座り込んで放心状態。ここは警察の留置場。
フロリダのキーウェストで母と2人で暮すクリス(David Arnott)はまもなく13歳。父は戦闘機パイロットだったがベトナム戦争で精神を病み、妻子を捨てて教会で生活している。母は生活のために昼も夜も水商売。クリスも新聞配達。また自分のボートで漁船から魚をレストランへ配達するバイトも。
ある夜、クリスは母がストリップショーをしている現場を見てしまった。こんな仕事を止めて欲しい。一方クリスが配達している魚。実は腹の中にコカインが入っていたのだ。クリスはこれを抜き取り自分で売り始めた。お金を稼いで母にストリップを止めさせるため。(でもこれは最悪。日本でも確実に組織に始末されるパターン)
近所にいる遊び人のジョー。彼もベトナム帰りと聞いてクリスは懐いていた。ところが実はジョーは麻薬取締官。レストランが怪しいとずっと張り込んでいた。そして現場を押さえて一斉検挙。クリスも捕まった。でもジョーはクリスの将来をちゃんと考えていた。
アメリカが最も輝き、同時に地獄だった時代。
本作の舞台は1969年。アポロ11号の月面着陸のニュースが何度も流れます。それを見て喜ぶアメリカの人たち。同じ時期ベトナムはアメリカ人の地獄。多い時で54万人ものアメリカ兵。それでも勝てなかった。アメリカ人にとっては顔を背けたくなる現実。
クリスの父親はパイロット。ベトナムで何があったのでしょう。クリスは父親のいる教会に行き、父の胸に飛び込みます。父は喜びながらも「俺は何もできない」廃人のように。クリスは失望を隠せず帰るだけ。
母を守るのは僕だけだ。お金を稼ごうとコカイン密売人みたいなマネをするのですが、オトリ捜査の取締官に捕まった。でもこれでよかった。クリスには痛い経験だけれどいい薬になったはず。警察ではなくて組織に捕まっていたら痛い経験ではなく遺体になってたかも。
さてクリス役のデビッド・アーノット(David Arnott)。12歳よりは上に見えますが、まさに「ザ・思春期」そのもの。鋭い目つきの中で時折みせる笑顔がキュート。それとフロリダの海。短めのカットオフジーンズがセクシー。今のアメリカ少年はこんなの履かないのかなあ。
クリスはまもなく13歳。
(荒木飛羽君っぽい..)
新聞配達のバイト
(米国の配達は荒っぽいなあ..)
ボートで漁船の魚を配達
(マイボートとは羨ましい)
クリスは見てしまった。
母がストリップショーのバイト。
父に会いに行った。
でも父は何も出来ないと..
しかし彼女はいる。やるね..
(しかも12歳なのにsexまで..)
クリスはコカインを密売。
怖い連中にビビるクリス。
一斉検挙。必死で逃げるが..
(自転車の後姿。少し色っぽい)
結局、母を助けるどころか、
悲しませる事になってしまった。
※後記
本作タイトルはCrisscross。主役少年クリス・クロスの事と思っていました。でもCrissとcrossの間にスペースが無い。調べたら Crisscrossは十字架の事。ちなみに主役少年はChris Crossでした。英語力の無さがバレバレ。