主人公はヨナタン・トロッツ少年(ハウケ・ディーカンフ)。父子家庭で、父が船員で不在のため、寄宿舎に預けれらているが、問題を起こしては退学させられている。そんなヨナタンが6箇所目の寄宿舎にやってきたところから物語は始まる。
この寄宿舎では、ルームメイトの4人の少年と意気投合。また寄宿生は伝統ある少年合唱団のメンバーでもあり、その指導者のベク先生は素晴らしい男性で、ヨナタンもその人格に惹かれていく。そんなある日、ヨナタンと4人の仲間は、放置された古い列車を見つけて隠れ家にする。
しかし、この車両の持ち主だという男が現れた。でも、この男は5人に列車を使う事を許してくれた。一方、ヨナタン達の通う学校には寄宿生以外に一般生徒もおり、大変ガラが悪い連中だ。この一般生徒に妨害され、少年合唱隊のコンサートは滅茶苦茶になってしまった。
その汚点をクリスマスコンサートで取り戻そうと、ヨナタン達は密かにミュージカルの練習を始めた。その台本は偶然古本屋で見つけた「飛ぶ教室」。寄宿生達はこの台本をとてつもなく気に入ってしまい、練習に力が入る。
ところがだ。練習を見たベク先生は顔色を変え、「この台本は中止だ」と宣言する。おさまらないのが生徒達。怒ったヨナタンが蹴った灯りが倒れ、火事になってしまったから、さあ大変。ヨナタンが犯人であるが、ベク先生は「責任は自分にある」と彼をかばう。先生は責任を問われ、危機に陥る。
実は「飛ぶ教室」の作者はベク先生だったのだ。そして、そこには分断された東西ドイツの苦い思い出があり、何も知らない教え子達が演じることに絶えれなかったのだった。ここから物語は大転回。あの放置列車の男。実は彼がキーマン。ヨナタン達はベク先生と過去との感動的な出会いを演出し、そしてフィナーレのミュージカルは、もちろん「飛ぶ教室」