1970年後半の南イタリア。一面の麦畑が美しく広がる小さな貧しい村。その豊かな自然に囲まれて過ごす10歳のミケーレ少年(ジュゼッペ・クリスティアーノ)が主人公。ある日、ミケーレは麦畑の中の空家を探検していて、板で塞がれた穴を見つける。何だろうと思って蓋を取ったところ、その穴の底に鎖につながれた少年がいたのだ!
その少年はフィリッポ(マッティーア・ディ・ピエッロ)と言い、どうやらお金持ちの息子で、誘拐されて閉じ込められているらしい。ここからミケーレとフィリッポの奇妙な交流が始った。最初は腰が引けていたミケーレだが、天使のように純真なフィリッポと交流するうちに、彼を助け出すことに決めたのだ。
しかし、ここで事態が急変する。ミケーレの家に見知らぬ男達がやってきた。男達と両親の会話を盗み聞きして仰天する。フィリッポを誘拐して身代金を要求していた犯人グループにミケーレの両親も関わっているのだ。しかも足がつきそうになった男達は、フィリッポを処分すると言っている。
ミケーレは走った。何とかフィリッポを助け出した。その時、父親達犯人グループがやってきて、フィリッポに向かって銃を発射した。しかし、父が見たものはフィリッポではなく、息子のミケーレだった。