Cyanure (2013年)

製作年・国 2013・スイス,カナダ
少年映画評価
お薦めポイント 生まれて14年、初めて父と会った少年の健気さ。
映画情報など 国内未公開。海外版DVDあり。
写真はアレクサンドル・エツリンガー君。


アキレス(アレクサンドル・エツリンガー)はもうすぐ14歳。服役中で生まれて1度も会った事のない父は、アキレスにとってヒーローだった。その父が出所。しかし母は勤務先の上司と再婚するため、父と離婚しようと決意していた。アキレスは母の再婚相手が大嫌いで受け入れられない。

父との感動の対面...しかし父はアキレスに目もくれない。俺は子供は欲しくなかった。14年間抱いていた父の偶像が崩れていくが、それでもアキレスは父を慕う。父と息子がようやく絆を感じた時、なんと父は再収監。母は愛想を尽かして面会を拒否。アキレスが面会に行く。父に頼まれた差入れ品はCyanure(青酸化合物)だった...


とにかく主演のレクサンドル・エツリンガー君が美少年(最近こんなコメントばかり...)。14歳ですが、まだ声変わりもせず、時折みせる幼い表情が印象に残ります。14歳にもなって父に抱きつき、キスまでしくれる少年。日本にはいないでしょう。それなのに父は...

父親は強盗事件の常習犯。ですが息子は「富豪から金を奪って貧乏人のために使う」義賊のようなヒーローだと勝手に思い込んでいたのです。そんな息子の思いを知らない父親は冷たく接します。いや冷たいのではなく、息子にどう接したらいいのか判らないぶきっちょな人間なのでしょう。

母の再婚相手が嫌いな事もあり、息子は父の家(トレーラーハウス)に強引に押しかけます。僕たちはずっと一緒だと約束して。刑務所の面会室。持ってきた青酸化合物入りのクッキー。父が食べるのを見た息子は自分も。まるで心中じゃありませんか。父子とも命は取り止めるのが救い。

息子のアキレスはひょっとして...いえいえちゃんとガールフレンドもいるノーマル。
さて話は変わりますがヌード描写。欧州映画は大人のヌードは全く無修正。両親や再婚相手は平気でオールヌード。息子のアキレスとガールフレンドの少女も全裸になりますが、こちらはボカシが入ります。

もう14歳だというのに、あどけない表情のアキレス。
(昔のさくらしめじの高田君っぽくて...)
初めて会った父に抱きつくアキレス
しかし父は冷ややか。息子を抱きもしない。


せっかく父子の絆が深まったのに父は再収監。
1人で面会に行ったアキレスに父が頼んだものは...
シアン化合物入りのクッキー。
父は食べた。それを見てアキレスも食べた。
(苦しみ出す2人を刑務官が何とか救助)



※後記
表題のCyanureは「カニューレ」だと思っていました。気管切開をした患者に酸素を吸入する管。でも英語字幕のCyanide(シアノイド)をみてシアン化合物だと判明。日本のミステリーでは青酸カリが有名。父親は息子にこう言います。シアノイドを入手したら、まず半分を大きな犬に食べさせろ。犬が死んだら残りの半分を俺のところへ持って来い。この意図はよく判りません。面会室で死にそうになった時、父は「冗談だったのに」と...困った父親です。





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