ストーリーはもう有名ですから、ごく簡単に。親を亡くした兄弟。兄タダシは大学で最先端のロボットを研究、弟ヒロは14歳なのに兄と同じ大学入学が決まった天才少年。しかしタダシは大学の火災事故で死んでしまった。
タダシは開発したロボットを残していた。これがベイマックス。優しいロボットで、弟ヒロのケアをするようプログラムされている。タダシの死は事故でなく陰謀と判ったヒロは、ベイマックスを使い、タダシの研究室の仲間たちと、陰謀の黒幕をやっつけるために立ち上がった。
製作年・国 | 2014年・アメリカ |
少年映画評価 | A |
お薦めポイント | 人間そのもののCG技術、ヒロ少年の表情 |
映画情報など | 2014年公開。DVD/BD発売中 (写真は主役の少年ヒロ) |
今さら、ここに書くのも何ですが、昨年公開されて大ヒットしたアニメ映画で、アカデミー賞も受賞しています。映画は「実写が基本」と思っている私は、殆ど関心がありませんでした。最近になって、ようやくWOWOWで放送され、それをたまたま見て、ハアーッとため息をつくほどハマってしまいました。
ストーリーはもう有名ですから、ごく簡単に。親を亡くした兄弟。兄タダシは大学で最先端のロボットを研究、弟ヒロは14歳なのに兄と同じ大学入学が決まった天才少年。しかしタダシは大学の火災事故で死んでしまった。
タダシは開発したロボットを残していた。これがベイマックス。優しいロボットで、弟ヒロのケアをするようプログラムされている。タダシの死は事故でなく陰謀と判ったヒロは、ベイマックスを使い、タダシの研究室の仲間たちと、陰謀の黒幕をやっつけるために立ち上がった。
これに尽きるのです。アニメなんて、ただの絵と馬鹿にしていたのですが、精巧につくられたCGで、その表情が人間以上に豊かなのです。14歳という設定は、少年としてはややトウが立った年齢ですが、日系という事もあり、可愛さと生意気さが絶妙なバランス。(「誰も知らない」の柳楽優弥さんのイメージと重なります)
映画を見てからネットで検索してみると、あるわ、あるわ。ヒロのファンの方々の掲示板、またコスプレ画像、変なエロ風イラストまで。もちろん女性の方が多いようです。これらを読むと、少し引いてしまいますが、判らないではない気もします。
日本、ロボット、そして平和へのメッセージ映画の全体的な構成は、ディズニー映画そのものなのですが、ちょっとメッセージ性も感じます(私の「こじつけ」かもしれませんけれど)。映画の舞台はサンフランソーキョーという架空の街。上空から見るとサンフランシスコですが、街並みは東京そのもの。神田駅のガード下みたいな街並みが、CGですが本物そっくり。思わず吉田類さんが歩いていないかと。(知ってます?酒場放浪記のおじさん)
大学のロボット研究室。実は私も若い頃はロボット関係の研究や仕事をしており、米国MIT、カーネギーメロン大学などを見学した事があり、そのままの雰囲気。当時から日本のロボット技術を高く評価してくれていました。技術だけでなく、アトムや鉄人からガンダムまで、漫画文化もrespectしてくれているのではないでしょうか。
ヒロは怒りにまかせて、兄を殺した犯人(ここは内緒)に対し、ベイマックスに殺せと命じます。でもベイマックスは抵抗します。タダシの秘密の映像をヒロに見せ、それで本当にいいの?と問いかけます。ヒロは涙を流しながらも気づきました。今の「イスラム国」問題は、勿論こんな簡単にはいかないと思いますが、どこかで怨嗟の鎖を断ち切らないと。
もしかして、私のように、まだ見ていない皆様。ディズニーアニメと見くびらないで、是非とも一度鑑賞してみて下さい。