12歳のジェームズ(トレヴァー・モーガン)は2年前に事故で母を亡くし、父と(再婚した)母、叔父の4人暮し。近所には偏屈な婦人マディ(ヴァネッサ・レッドグレイブ)がいて、子供らは彼女を魔女だと噂していた。ちょっとしたキッカケでジェームズはマディと親しくなった。マディの息子はベトナム戦争で戦死。
息子が戦死した瞬間、息子からのメッセージを受け取った。今でも息子からメッセージがくる。ジェームズの死んだ母のメッセージも聞こえるはずだ。ジェームズの両親はそんなマディとの交流を禁じた。そんな時、マディが倒れ、ジェームズが介護をする事を両親はしぶしぶ許す。やがてマディは亡くなった。ジェームズはメッセージを理解し、前向きに生きていく事を決心する。
確かにそう考えれば死は解放であって怖くはないかもしれません。だからといって人間がみんな死んでしまえば楽でいいのでしょうか。人間の身体にいることに意味があるのです。学校と同じ。ちゃんと終業のベルを聞かなければいけません。勝手に学校を飛び出せば解放感はあっても真の喜びは無いのでは...
ちょっと私の話までスピリチュアル系になってしまいました。映画の話に戻します。とにかくジェームズ少年を演じたトレヴァー・モーガン君が素晴らしい。欧米少年特有の嫌になるほどの自己主張の強さがありません。ちゃんと相手の気持ちを考えて自分を抑える事ができる、そんな少年役でした。
とはいえ、継母に向かって感情を爆発させて「あなたは母親ではない」と言ってしまう場面もありました。でもマディが亡くなって死の意味を知ったジェームズは、継母に酷い事を言った事を反省し、和解して継母の胸に顔を埋めます。
何といってもマディ役のヴァネッサ・レッドグレイブさん。最初は本当に魔女かと...。夜の庭に侵入してきたジェームズに向けて猟銃を発砲。弾倉を入れ替えて何発も何発も。威嚇射撃とは思いますけれど。しかしその後はジェームズと本当の母子いや父子のように。父親の影が薄いせいもありますけれど