大戦中の英国の田舎町で暮すノーマン(エイサ・バターフィールド)ら3人兄妹。父は出征し、母が牧場を営んでいるが経営は厳しい。そこへロンドンから親戚の兄妹が疎開してきた。金持ちで鼻持ちならない2人にノーマン達は反発し、大喧嘩が始まった。そこへ乳母のナニー・マクフィーがやって来た。陸軍から派遣されたと言って。
彼女が杖で床を叩くと子供たちは喧嘩を止めてベッドへ。魔法だった。子供たちは反発するが彼女はお構い無し。翌日からもビシビシと。そこへ父戦死の電報が。信じられないノーマンは従兄弟のシリルとロンドンへ。シリルの父は将軍。電報はニセである事が判り2人は喜んで帰る。父も帰ってきた。気が付くと5人の子供たちは協力しあっていた。それを見たナニー・マクフィーは去っていった。
ナニー・マクフィーを演じたエマ・トンプソンさんは脚本も担当しており、本作には相当入れ込んでいたようです。彼女はメリー・ポピンズのジュリー・アンドリュースさんとは違った魅力があります。最初に登場したマクフィーは出っ歯でホクロだらけの醜い顔。子供たちが課題をクリアするとホクロが取れていき、最後は出っ歯もなくなります。
子ども達の中では何と言ってもエイサ・バターフィールド君の存在感がずば抜けていました。大活躍した子役さんだけにそういう目で見てしまうからかもしれませんけれど。ただ本作の中の序列はそんなに上でなく、クソ生意気な従兄弟シリルを演じたエロス・ヴラホス君の方が上かもしれません。
さて本作タイトルの空飛ぶ子ブタとは。経営危機の牧場を救うため、長男ノーマンが出荷しようとした子ブタ5匹が逃げてしまい、それを子ども達全員で追いかける。しかしナニー・マクフィーは簡単に捕まえられないように子ブタに魔法をかけた。子ブタは空を飛び、川でシンクロナイズドスイミングしたり。まあここは子ども向け。
ナニー・マクフィーが子ども達に与えた課題。@喧嘩しない、A分け合う、B助け合う、C勇敢、D信じ続ける、の5つ。これが達成できるまで私は「帰れ」と言われても帰りません。これが達成できたら「残って」と言われても帰ります。