Viva Cuba(2005年)

製作年・国 2005・仏/キューバ
少年映画評価 B
お薦めポイント 未知の国キューバの風景と少年少女。
映画情報など 国内未公開。海外版DVDあり。youtube視聴可。
(写真はホルヘ・ミロ君)


キューバと聞いて思い出すもの。カストロ、ゲバラ、野球、ラム酒くらい。イメージでしか知りませんでした。本作はカンヌ映画祭のジュニア部門でグランプリを受賞するなど高い評価のジュブナイル映画ですが、日本では残念ながら未公開。(何かのイベントや映画祭で上映されたかもしれませんが)

首都ハバナから東西に長いキューバの東端まで少年少女が旅をするロードムービー。喧嘩もするけどラテン気質で明るいのがいい。少年少女の扱いは完全に平等。でも少女の方がチャーミング。これは仕方ありません。

家出して旅の途中の少年ホルギトと少女マル。食べ物を盗んだところを見つかった!

ハバナに住む少年ホルギト(ホルヘ・ミロ)は中流家庭の少女マル(マル・タロ・ブローチェ)が好きだった。そのマルの母が外国人と結婚してキューバを離れるらしい。マルは嫌だった。離婚してキューバ東端の灯台で働いている父ならば、マルの外国行きを拒否してくれるかもしれない。マルはホルギトと一緒に父に会いに行く事にした。

家出した2人。列車に乗るがお金が足りずヒッチハイクと野宿を重ねる。夜の浜辺の満天の空の下で。怪物が出るという森で。食べ物は盗むしかない。途中の町でマルが歌コンに飛び入り。それがTV中継されていて両親に見つかった。親切な男のサイドカーに乗って何とか灯台に到着。そこには父と2人の両親が待っていた。


スカートを借りて女装。
絶対パンツ見えないように
(ココ笑い過ぎて苦しい...)

少女マルの家は中流階級。社会主義の国ですから中流と言ったって大した事はありません。一方少年ホルギトは貧困層。でもキューバではこれが普通。2人の母親は互いに「あんな子と付き合っていけない」と口汚く注意します。あんな下品な少年と。あんな外国移民の娘と。

それでも2人はお構いなし。「ずっと友だちでいようね」とタイムカプセルを埋めたり。しかし家出してずっと2人でいると、やはり些細な事で喧嘩の毎日。マルの方が1歳年下ですが身長はホルゲトより高い。口も行動力も達者。でもホルゲトは彼女を守るボディガード気分が抜けず。

ホルゲトの変声前の声と少女マルの声がよく似ていて、英語字幕を追ううちに、どっちがどのセリフなのか判らなくなってきます。映画終盤にホルゲトが風邪をひいてかすれ声。これでようやく区別がつきました。なお、かすれ声になってからの方が、少年が可愛いく見えてくるのが不思議でした。

南国キューバらしい、のどかなロードムービー。少年も少女も大変キュート。ただ少年ホルゲトの服装がダサいのが残念。マルと同じようなファッションで走り回って欲しかった。


ホルギトと友人。戦争ごっこに明け暮れていた。
でも最近は女子が気になるお年頃
彼女の名はマル。ちょっとお金持ちの子。
年は1歳下だが、ホルゲトより身長は高い


キューバは共産圏なので制服はピオニール風。
(男子は制服の方がズボン短くてカッコいいのに...)
2人で家出を敢行。お金が無いのでヒッチハイク。
(少女のヒッチハイクは危険ではと心配...)


途中で見つけた美しい海岸で泳ぐ2人。
少女は積極的。少年は下着姿に抵抗があったが...
マルの提案でホルゲトは女装。しかしどう見ても...
お笑いですなぁ。隣に座った少年の方が可愛い。


テントを見つけた。中に人はいない。食べ物は...
(このステテコのようなパンツ。ブサイクですなぁ...)
テントの持ち主の男にゴールまで送って貰った。
(まるでチェ・ゲバラみたいな男。でも紳士でした。)




※後記
中南米映画で少年のロードムービーといえば、メキシコ映画『La gran aventura』(1968年)を思い出しました。こちらが少年2人の旅でしたが、内容は大変よく似ています。また日本映画では『ペンタの空』(1991年)とも雰囲気は似ています。こんなロードムービーをまた作って欲しいなあ。




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