近未来。災害と病気が蔓延して世界の大半は破滅。人間は1/10になった。荒れ果てた荒野で少年ラルーや少女たちが集団を作り、僅かに残った農家などから食力を盗んで生きている。盗みに入った家でラルーの弟ロロが捕まった。必死で助けようとしたが失敗。少年たちは食料を求めてさまよい続ける。
1人の少女がEPECUという町に行こうと言う。食料もある。少年少女たちは長くて苦しい旅を始める。何人かが死んだり脱落。ラルーの親友だったチャチャも死んだ。ようやくEPECUに到着。そこは廃墟だけ。行こうと言った少女は姿を消した。途方に暮れる少年少女たち。そこへ大人が襲ってきた。これは罠だったのだ...
映画では10数人の少年少女たちが集団を作っていますが、リーダーは見当たりません。道端の少年が勝手に集団に入ったり、赤ん坊を抱いた少女が抜けていったりします。まだミドルティーン以下の少女ですが、赤ん坊はどうして産んだのしょう。なにか哀れで気になりました。
主人公や主役は明確ではありませんが、強いて言えばラルーという少年。弟のロロは捕まって井戸の中。食料として保存するためでしょうか。盗みをする度に犠牲者が出ます。しかし少年たちも反撃して大人を殺します。しかし大人を食料にする考えのない事だけが、見ていて救いでした。
ラルーにはチャチャという親友がいました。親友という枠を超えて兄弟か恋人のような感じ。そのチャチャは小さな毒蛇に噛まれ、2、3日は我慢していたのですが、ある朝起きた時、隣のチャチャは冷たくなっていました。親友に何もしてやれなかったラルーは絶望。
そしてEPECUの町。ラルーはここが廃墟と知って、いち早く池に飛び込んで自殺。もう生きていたくなかった。次はどんな世界に行くのか、永眠するのか判りませんが、ここよりはマシだと思ったのでしょうか。そして少女。彼女はここへ孤児たちを連れてくる役目だったのでしょう。食料のために。