SOIL (2010年)

初回放送・製作 2010年・WOWOW オリジナルドラマ
作品評価 B-
お薦めポイント 荒唐無稽な脚本の中で中学生コンビも
関連情報など DVD発売中。
(写真は中学生の一人、上原光君)


衛星放送WOWOWは、劇場公開されたばかりの最新の映画を放送してくれるのが売りでしたが、映画だけでなくオリジナル・ドラマもなかなかのものがあります。その一つが「蛇のひと」で、何度目かの再放送を見るために、2013年から契約したのでした。

一方、今回紹介する「SOIL」は2010年の作品ですので、全く知りませんでした。映画「ワカラナイ」で好演した小林優斗さんが本作品に出ている事を知り、DVDを買い求めました。すぐに1話の冒頭を見たのですが、オチャラケ・ドラマかと思って引いてしまい、しばらく放置。その後、ヒマになったので再度挑戦。

原作はカネコアツシさんという方の漫画らしいのですが、まだ完結していないそうです。ドラマは8話もありますので、ストーリーを全部紹介するのは断念。ストーリーどころか登場人物も省略し、ざくっと前半のストーリーを紹介します。

超常現象研究会の二人。左が上原光君、右が藤原健太君

そいるというニュータウンで、ある家族の失踪事件が発生。その捜査にやってきたのが、小野田刑事(星野真理)と横井刑事(田山涼成)のコンビ。新人女刑事と、中年セクハラ親父の刑事のコンビは、まるで不出来なコントのような感じ。彼らが主役。捜査の最中、今度は、近くの中学校のグランドに一瞬にして巨大な塩の山が出来た。これは、もう「ツイン・ピークス」や「X−ファイル」の世界。

その中学には、超常現象研究会というクラブを勝手に作った中学生2人組(上原光、藤原健太)がいた。二人は独自の推理でこの現象の謎を解こうと活動を始めるが、トンチンカンなことばかりで、結局は捜査の邪魔をするだけ。(ピエロ的な存在)

2人の刑事の捜査は進まない。それどころか中年の横井刑事は左遷。女刑事一人で頑張るが空回りばかり。しかし次第に過去の秘密があることが判ってくる。青年将校の亡霊(「八つ墓村」で有名な津山の大量殺人事件の犯人のような雰囲気)が出たり、町中にミステリーホールが発生したり、訳が判らなくなってくる。そして、最後の結末は、失踪した女子中学生でした。

 主役刑事コンビを我慢すれば、意外に面白い

2人の(一見)アホ?刑事コンビの存在を受入れると、一気にストーリーに引き込まれ、あっと言う間に8話全部を鑑賞。なかなか面白い。

さすがWOWOW。中学生2人組は、本ドラマでは完全な脇役ですが、私としては、彼らの出番を追いかけながら、ドラマを見ることになりました。

2人の中学生のうち、上原光君はなかなかイケメンです。ただ華奢な身体に似合わず、声が太いので、少しギャップを感じます。もう一人の藤原君、これは役作りのメイク?かもしれませんが、今風の男子には不似合いの、太く濃い眉毛、口ヒゲも目立つので、中学生には見えないのが、少し残念。

また、彼ら二人の他に、もう一人中学生の健人(小林優斗さん)が登場します。フードのついた服で顔を半分隠しているのですが、年齢的に中学生役はちょっときつい。しかし健人には、ちょっと困ったエピソードが挿入されています。

歯科医である町内会長(笹野高史さん)が殺害され、その自宅で「健人」と書かれた数本のビデオテープを発見。テープにはなんと、麻酔をかけられた幼い健人少年が、歯科医にいたずらされている様子が写っていたのです。事件はますます混迷を深めますが、このエピソードは放置されたまま、ドラマは終わり。

今回のレビューでは、話の内容が全く判らなかったかもしれません。どうもすみません。主役の刑事コンビも、最初はオチャラケでしたが、次第にいい味を出しています。是非DVDを鑑賞されるか、原作漫画をお読み下さるようお願いします。

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