両親が離婚し、幼い少年、龍彦(澁谷武尊)と、姉のるみ子(大後寿々花)の二人は、祖父(笹野高史)の家に預けられることになった。祖父は妻と娘(この姉弟の母)を捨てた過去があり、二人とは初対面だった。
龍彦は「福助」と書かれた箱を見つけ、開けてしまう。そこから小さな赤ん坊が出てきて、あっという間に福助へと成長していった。福助は、箱をあけてくれた人物の「福の神」となる存在だった。(一種の霊のようなものですが、取り憑いて悪さをするのではなく、望みを叶えてくれる幸運の霊)
龍彦は、福助を単に優しいお兄ちゃんだと思っていた。でも龍彦にしか見えない。お腹が空いたと言えば、家の前に果物や野菜が出現。退屈だといったら、ウサギや蝶が飛び回る。また温泉を出してもくれた。やがて村人たちの間で、福助が現れたのではないかと噂が広がる。
福助は、ご主人様の願いを叶えるたびに年をとり、やがて消えてしまうそうだ。それを聞いた龍彦は、これ以上わがままをいうと、福助が消えてしまうと思い、願いを封印することにした。しかし昔、福助のお世話になったという女性が現れて、最後の願いを聞いてほしいといったり、祖父が崖から落ちて重体になったり、母のピンチもあり、福助にお願いをせざるを得なくなる。それらを全て受け入れた福助は、やがて消えていく。