初回放送・製作 2018年10月31日・NHK-BSプレミアム
作品評価 B+
お薦めポイント 石川県小松市で子供歌舞伎が織りなす美しい風景
関連情報など 石川県発地域ドラマ。メディア等未発売
(写真は大西統眞君)


NHKの地方局が製作するドラマは良質なものが多いので楽しみにしています。また東京や大阪では消えてしまった少年俳優主役のドラマが結構あるのも嬉しいところです。

今回の舞台は石川県小松市。小松市と聞いて思い浮かぶのは小松製作所と自衛隊基地くらいですが、ここの子供歌舞伎は日本の三大子供歌舞伎と言われるほど伝統があるそうです。(ちなみに三大とは長浜、小松は確定。3つ目は秩父、垂井など諸説あるようです)

小松の特色は女子児童によって演じられる事。今回はそこに歌舞伎好きの少年を登場させて黒一点の活躍を描いています。私のような少年ドラマファンには有難いことですが、一般受けを考えれば素直に少女を主役にした方が良かったのでは...(朝ドラと同じ)

晴れ舞台で勧進帳。しかし智樹が読み上げたのは、窮地に陥った父への思いだった...

小松市の小学生 智樹(大西統眞)は父がおらず母と祖父と暮している。智樹の夢は歌舞伎役者になる事。地域の子供歌舞伎では男子一人で頑張っている。今年の演目は勧進帳。智樹は女子を差し置いて花形の弁慶を演じる。ところが歌舞伎を指導してくれる師匠が体調を壊して入院。祭りの稽古がこれからだというのに...

そこへ東京から一人の男(戸次重幸)がやってきた。男は居酒屋で師匠不在の話を聞きつけ、私で良かったら協力すると名乗りでる。適当な名前を言ったのだが、困っていた男衆は有名な役者と勘違いし、指導を依頼した。男は指導を始めたのだが、どうも頼りない。子供たち特に女子は全員不審の目で男をみる。

智樹だけは男を信じて稽古に励む。実はこの男、歌舞伎役者とは大ウソ。東京でダンスを教えている。そして智樹の母と13年前まで同棲していたのだ。つまり智樹の父だった。やがて男の素性がバレた。怒り狂う男衆たち。さてどうなるのでしょうか...

 美少年の弁慶もなかなかいいものです

ストーリー的には戸次重幸さん演じる男が主役です。いい加減でひょうひょうとした男の役がぴったり。ウソがばれた時はどんな修羅場になるのだろうなんて、少しヒヤヒヤします。

でもカメラは始めから終わりまで大西統眞君をUPで追いかけます。まるので彼のプロモーションビデオといっても過言ではないくらい。これは日本のTVでは珍しい事。まるでアイドル少女の番組のように。

小松市の伝統的で美しい街並みと歌舞伎の舞台。そして美少年の弁慶。海外の方がみたら昨今の日本ブームで大勢のインバウンド客が殺到しそうな感じ。私も小松市に旅行に行ってみたい。1回だけ通過した事はあるんですけれどね。

智樹は近所で知らぬ人のいない歌舞伎オタク
大舞台で勧進帳の弁慶を演じるのが夢だ
師匠が入院。代りにきたのは怪しげな男
でも智樹だけは、笑顔で男を受け入れる


男は歌舞伎の稽古ではなくランニングから
(次第に女子たちから不満の声もあがってくる)
祖父にあたらめて父の事を尋ねてみた
(女子から、あの男と智樹が似ていると指摘され...)


智樹は男が泊まる宿へそっと行った
(男が忘れた本を返しに。それは勧進帳入門...)
師匠なのに何でそんな本読んでるの?
男を信じる事にした。風呂のなかでも見得を...


子供歌舞伎本番直前。男の正体がバレた。
智樹は勧進帳を借りて自分の気持ちを涙で訴える
無事にお祭りも子供歌舞伎も終わった。
東京へ帰る男を改札口で見送る智樹



※後記
※主役を演じた大西統眞君は沖縄の美少年だとばかり思っていましたが、プロフィールを見ると東京出身。大人になったら、ビギンの比嘉さんになりそうな雰囲気。(ちなみに私はビギンの大ファン)





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