03+ (2003年)

発売年・種類 2003年・DVD
作品評価 B+
お薦めポイント 幼い本郷奏多君の鋭い目線
関連情報など DVD発売中。
(写真は本郷奏多君)


今回は、坂本真綾さんのオリジナル・ショートムービーの紹介です。タイトルの「03+」の+は、十字架を表し、「クロス」と読ませています。(全体はゼロサン・クロスなのか、ゼロスリー・クロスなのかは不明)

坂本さんの事はあまり知りませんでした。もうずっと昔の2003年に発売された、約21分のDVDですが、そのムービーの実質主役に、まだ幼かった本郷奏多君が出演しており、迷うことなく購入しました。
(全編を通して画面には暗いブルーがかっており、以下の画像では、意図的に色調を変えたものもあります。)

廃墟になった未来都市のような渋谷を、幼い少年(本郷奏多)がローラースケートで失踪する。背中にボウガンを背負っており、カラスを見つけては、ボウガンを射る。外すことはない。

カラスを殺戮するうちに、1羽のカラスが、女性(坂本真綾)の姿となって出現した。それを見た少年は「仕返しにきた」と怖れ、逃げるが、結局は女性につかまった。でも仕返しではなく、彼女はガラスの卵を少年に渡した。それを見て、厳しかった少年の表情が変わっていく。


廃墟になった渋谷を、本郷君がローラースケートで疾走
 荒廃した世界と少年。意外にマッチ

DVDに収録されているのは、この21分のショートストーリーがたった1本だけ。ある意味、本当に潔いDVDです。なお、同時に坂本真綾さんの「少年アリス」という、これまた思わせぶりなタイトルのアルバムが発売されています。歌のお好きな方は、そちらの方をお求め下さい。

パンクヘアーの少年。まだ幼い本郷奏多君ですが、この頃から、クールで冷たい目線がたまりません。ボウガンで殺したカラスの数だけ、胸やお腹に赤のマジックで「+」の字をマークします。昔の戦闘機乗りみたいに。幼いけれど、冷たくて鋭い眼をした奏多少年が印象的でした。

でも、このDVDを見ていて、本郷奏多さんの課題にも気付きました。成人しても俳優としてブレイクできるだろうか。課題とは大げさですが、クールにしていると超美少年なのですが、笑うとやや問題があるのです。なので、役柄としては「クールでどこか影のある少年役」しか回ってこないのではとの懸念でした。

今は成人されて、着実に演技力をつけておられるようですが、やはり役柄の範囲としては狭そうです。同期や少し年下の三浦春馬さん、神木隆之介さんのような華々しい活躍に比べると地味かもしれません。それでも本郷さんをずっと応援していきたいと考えています。

パンクヘアーの横顔。凛々しい
お腹に殺したカラスの数だけ「+」を描く


ガラスの卵を渡されて、少年は何を想うのか




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