忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ (1967年)

初回放送・製作 1967年8月3日・NET(現テレビ朝日)
作品評価 B+
お薦めポイント 意外におしゃれなフジ夫少年と、五輪後の東京の街
関連情報など 全26話。youtube東映公式で無料配信。
写真はフジ夫役の江原一哉君。


藤子不二雄の漫画の実写ドラマ。ハットリくんシリーズは結構人気があり、実写2回、実写映画1回、アニメ1回、その他インドでも数回アニメ化されているそうです。実写は1966年版が最初ですが、フィルムが散逸したとの事で、一部を除き再放送はありません。

本作は2作目ですがフィルムが全話残っており、しっかりと再放送されています。私はCS放送の東映チャンネルで鑑賞。2023年にはyoutubeの東映公式chで全話無料配信されています。(配信は1週間に2話ずつで、1週間経つと消えてしまうのが残念ですけれど)

空を飛ぶ怪獣ジッポウの背中に乗るフジ夫とガールフレンド。

伊賀の忍者 服部半蔵の子孫である少年忍者ハットリくん(声:熊倉一雄)と、流星からやってきた忍者怪獣ジッポウ(声:丸山裕子)が、遠足に来た少年フジ夫(江原一哉)と出会って友だちになり、フジ夫の家に居候する事になった。色々な騒動を巻き起こしながら、ハットリくんはフジ夫を助け、正しい方向へと導いていく。そして伊賀に帰って行った。


当時は空前の怪獣ブーム。ゴジラやガメラのような本格的?怪獣の他に、ブースカ、カネゴン(ともに1966年登場)のような子供のアイドル?のような怪獣が人気を博していました。一方で忍者も大ブーム。赤影やワタリなど子供向け作品もこの頃。

その人気アイテムを両方とも欲張ったのが本作品。とはいえ藤子不二雄作品。ドラえもん、怪物くんなどと基本的には同じです。フジ夫少年が怠けたり、ズルしようとすると、ジッポウは面白がって加担しますが、ハットリくんは不正や不義理な事は大嫌い。友人として諭します。時には涙をのんてお仕置きも。

さてモノクロのフィルム作品ですので、古臭いかと思ったら、意外にもコンテンポラリーな感覚にあふれたドラマ。ちょっと細かくは説明できないのですけれど。フジ夫役の江原一哉君が本当にいい味を出しています。のび太と違って顔も可愛いのがポイント。

しかし例によって江原一哉君の情報は殆どありません。フジ夫の姉役は当時中学生だった松坂慶子さんが演じていたという情報はたくさん出てくるのですけれど。主役少年に冷たい、子役軽視の日本。仕方ありませんね。


遠足に来たフジ夫は、
ハットリくんと出会った。
フジ夫の家が火事で全焼。
ハットリくんとジッポウが居候。
大家の婆さんが新しい家を。
(堺駿二さん。堺正明さんの父)


フジ夫の趣味はカメラ
現像も自分で。(暗室は押入れ)
左はお姉さん役の松阪慶子さん。
(出番はあまりないのですけれど)
海賊に襲われたフジ夫たち
頼みのハットリくんは船酔いで...


ヤクザの息子とボクシング対決
ハットリくんの助けで勝利。
ハットリくんとフジ夫。
(黒のハイソックスがおしゃれ)
ジッポウに抱きつくフジ夫。
(まもなくお別れが近づく)



(おまけ1)池に背中から落ちるフジ夫。今の子役にこんな事させられません。

(おまけ2)代々木体育館。オリンピックが終わり、周囲は荒地のようで...



※後記
忍者ブームと書きましたが、私は子供向けのコミカルな作品も好きでしが、テレビ漫画のサスケ、カムイ、どろろ、どこまでも果てしなく暗い暗い作品も好きでした。白土三平さんなど。伝説の漫画雑誌「ガロ」は大学生の時に手に取った事がありますが、その頃にはもうついて行けませんでした。





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