鉄甲機ミカヅキ
初回放送・製作 |
2000年10月22日・フジテレビ |
作品評価 |
実写特撮の意欲作。王道を行くストーリーですが... |
お薦めポイント |
キカヅキを操る少年。BGMが素晴らしい。 |
関連情報など |
2000-01年に放送全6話。DVD-BOX発売終了。 写真は高柳勇太君。 |
フジテレビが巨額の製作費をかけて作った特撮番組。放送版は見れませんでしたが、youtubeでほぼ全話がUPされています。ただyoutubeでは真剣に見る気にならず忘れていました。それが2024年になって格安で売られていた中古のDVD-B0Xを購入してしっかりと鑑賞。簡単にレビューを上げます。
ミカヅキを操縦する少年カゼオ。コックピットではなく想念の世界で操縦。
カゼオの発する言葉は言霊となる。(僧侶の唱える念仏が1語ずつ仏様になる仏像を思い出して)
小学生のカゼオ(高柳勇太)の父は中央アジアの遺跡調査で行方不明。その遺跡に埋もれていた超文明?が復活。異次元のようなモスンターが次々に東京に出現。同じ遺跡からミカヅキというロボットも出現。なんとカゼオの話す言葉の持つ言霊で、ミカヅキは動き出す。カゼオとミカヅキはモンスターたちと対決。
いじめられっ子だったカゼオは小学生なのに防衛組織AITの正式メンバーに。ロボット会社の社長である女子高生や、その同級生の女子高生、クセの強いAIT隊員、そして超文明の意識に憑依された人間たちがバトルを繰り広げる。最後はモンスターを倒し、ミカヅキも去っていった。カゼオは父の生存を確信。会いにいくことを決心。
鉄人28号、ジャイアントロボ、大鉄人17、巨神ゴーグ。少年が主役のロボット番組とばかり思っていました。本作も番宣やキャストロールでは、トップにでっかい文字で高柳勇太の名前がバーン!と出てきますが、主役だと思うと大きな期待外れになります。あくまで群像劇の1人に過ぎません。
DVD-BOXは7枚組で、各話ごとに本編、メイキング、エンドロール映像、番宣映像。7枚目には制作発表、番組内ドラマ「ワンダーセブン」が収録されています。メイキングは奈良沙緒理さん演じる女子高生たちの独壇場。スタッフは女子アイドルオタク、いやロリコンとしか思えません。
それでもやっぱり高柳勇太君に尽きます。雨宮慶太監督のインタビューではオーディションで死ぬほど?子役を見てきたが、カゼオの佇まいを感じるのは高柳君だけだった。演技力には目をつぶって決定したとの事。一方、同じカゼオの幼児時代を演じるのが神木隆之介君。後に天才子役と言われ、大人になっても超売れっ子俳優。
そんな神木君には失礼ですが、本作では高柳君のようなオーラを感じませんでした。もちろん神木君も可愛いのですが、数年後に高柳君になる顔立ちではありません。目がもう少しタレ目だったら。
放送は半年かけて6話ですが、撮影は足掛け2年?くらい。高柳君の顔はかなり変わっています。最後の制作発表の映像では、奈良沙緒理さんの肩くらいまでだった身長が同じくらいになり声変りも。でもこの頃の少年俳優が一番いい感じなので、そのまま続編を作ってくれていたら神番組だったかもしれません。
少し雑談ですが、本作の前に東大医学部卒の春山茂雄博士が出版した「脳内革命」が大ヒット。「想いは物質化する」というフレーズが流行。本作はこの説に影響を受けたのかもしれません。最初に出現したモンスターは、カゼオ少年が父と一緒に食べたスイカ。このスイカが巨大化して。なんともシュール。
(1話)女子高生の操縦するロボットから落下。
もはやこれまで。そう思った時に光に包まれた。
(1話)出現したミカヅキ。想念の世界。
(ミカヅキの画像がなくてすみません)
(3話)カゼオは防衛組織AITの正式隊員に。
(いやぁこのカット、カッコイイですなぁ...)
(4話)ミカヅキをみつめて話しかけるカゼオ。
(凛々しいです。やはり少年に限ります)
(5話)ちょっと大人になったカゼオ。
(番組後半。少年の成長は本当に早い)
(6話)過去の自分と遭遇するカゼオ。
(過去を演じたのは神木隆之介君)
(おまけ)番組制作発表でのキャスト登壇。
(高柳勇太君の身長が伸びて)
(おまけ)DVD解説書より、構想当初の絵コンテ。
(鉄人の正太郎風。このくらいの半ズボンがいい)
(おまけ)番組内の特撮番組「ワンダーセブン」
主役は元てれび戦士の斉藤拓実君(少年スタア?)
「ガンバロン」のオマージュっぽい感じ。
(おまけ)影の主役。女子高生役の奈良沙緒理さん。
エロポーズ満載。完全に狙っています。
(上の当初の絵コンテは短パン少女になったようで)
※後記
巨額の製作費をかけて作った映像。交響曲風のBGMも素晴らしい。しかし残念なのがDVD映像の画質の悪さ。2000年にはBSでハイビジョン放送が始まっていますが、ハイビジョンカメラはまだ民生用で出回っていなかったのでしょうか。もしハイビジョンで撮影されており元テープが残っているのでしたら、是非ともBlu-rayを発売して欲しいところです。