からかい上手の高木さん

初回放送・製作 2024年4月2日・TBS(全8話)
作品評価 特に物語性はないが、中学生男女の微笑ましい戯れ。
お薦めポイント どうしても高木さんに勝てない男子中学生の焦り。
関連情報など ドラマ版はDVD等なし(アニメ、映画版はあり)有料配信あり。(写真は黒川想矢君)


山本崇一朗さんの漫画が原作でアニメ化。本作はそれを実写で連続ドラマ化したものです。とはいえTBSでの放送は深夜(早朝?)2:45から。大阪のMBSでは日付が変わる前から先行して放送。こんな時間に初々しい本物の中学生が主役のドラマは少し違和感がありましたけれど。とにかく日本アカデミー賞新人賞の黒川想矢君が目当てでした。

日課のジョギングで海辺へ来た西片君。美しい夕日をみて思いっきり伸び。
(こんな自然に囲まれた生活。いいなあ...)

西片(黒川想矢)は香川県小豆島に住む中学生。学校では隣の席の高木さん(月島琉衣)にいつもイタズラされたり、からかわれている。今度こそはお返ししてやろうと企むが、毎回返り討ち。そんな二人はなぜかいつも一緒にいる。夕日の海岸、丘の上の神社。小豆島の美しい風景に包まれて、微笑ましくいがみ合っていた。

そんな高木さんが中3年の春から父親の仕事でパリへ引っ越す事になった。ここで二人はお互いが好きだった事を確認する。西片は制服の第2ボタンを高木さんに贈る。中3の新学期。教室には高木さんがいた。また騙されたのか。いやパリへの赴任が少し延期になっただけ。夏休みとともに今度は本当のお別れ。


1話20数分ですが全8話。内容的にはそんなに密度の濃い作品ではありません。中学生の西片君と高木さんのじゃれ合い、それと小豆島の風景をみているだけで、気分がほっこりします。先生含めてみな標準語なのも違和感は感じません。最後のお別れが近づくと少し感動っぽいものは感じますけれど。

原作は少女漫画かと思ったら、男性作家で少年サンデー系列の雑誌との事。Wikipediaでみると、登場人物のトップ(主役)は西方君になっています。ただアニメ、実写映画になると高木さんが主役。まあタイトルですから当然といえば当然です。

女子にいいように弄ばれて、どうしても勝てない、おバカでちょっと可愛い男子中学生の奮闘ぶり。特にバレンタインデーのエピソード。全く貰えずに焦る西片君が、机の中、下駄箱の中を何度も覗きこむ姿が、少し哀れでもあり可愛くもあり。最後はちゃんと貰えたので見ている自分もホッとしました。

ドラマ版は、@本当の中学生を使うこと。A小豆島でロケをすること。この二つを決めていたらしいのですが、やっぱり@が大事です。どんなにイケメンや美女でも大人が中学生役ならば、私は見る気がおきません。

実写映画版は大人になった二人。中学教師になった西片君とパリから戻ってきた高木さんの話のようです。私は鑑賞していませんが、ネットでの感想などを読むと、二人の関係は中学生から全く成長していないような感じです。


中学校へ通学する西片君と高木さん。高木さんは自転車通学なのに必ず西片君と一緒。


海辺で座っていると必ず高木さんもやって来る。何か魂胆があるのか...
(西片君の脚。まだすね毛もありません。高木さんの横でも全く見苦しさはなし)


休みの日。海岸にいるとまた高木さんと一緒になった。
(どうしても高木さんの太腿に目が行ってしまって。深夜テレビだからいいか...)


お正月。一緒に神社に初詣。何をお願いしたのかはお互い秘密。
おみくじ。高木さんは大吉。西片君は吉。ここでも差がついてしまった。


バレンタインデー。西片君は机の中を何度も覗く。高木さんが入れてくれるのでは...
(身体を「くの字」に曲げて覗く格好は、黒川想矢君のアイデア。監督さんが感心したそうで)


高木さんの転校を教えられなかった西片君。担任の先生が慰めてくれた。
(先生役は江口洋介さん。こんな大物俳優を惜しげも無く使うとは。贅沢ドラマ)


中学2年も終り。お別れだ。また会えるように第2ボタンを渡した。
(瀬戸内海がみえる観光スポット。他に人がいないのは不思議かも...)



※後記
香川県の小豆島。昔の『二十四の瞳』をはじめ、映画やテレビ番組の舞台になってきました。島をあげてロケの誘致に取り組んでいるようです。私の父の故郷が高松市ですので、昔は何回か小豆島には観光に行きました。最近は全く行っていませんので、ちょっとブラリ一人旅でもしようかな。





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