大魔神逆襲 (1966年)

少年映画評価 8点
作品総合評価 5点
少年の出番 90%(主役)
お薦めポイント 山の神に身を捧げる二宮少年
映画情報など 1966年公開/DVDリニューアル発売済


今回はちょっと古い作品です。埴輪をモデルにした大魔神が巨大化して、悪者を懲らしめる特撮作品。当時の怪獣特撮ブームにのって、大映が作った「時代劇+特撮」の異色シリーズの最後を飾る作品。

一気に3作が製作され、1966年4月、8月、12月に3本続けて公開。もちろん自分はリアルタイムでは観てませんが、何回もTVで再放送されたのを観ましたし、つい最近も衛星放送(スカパー)で鑑賞しました。2008年には新作も作られるそうです。(今まで新作の話が何回ありましたが、その都度ポシャったようです)

■ストーリー>

悪大名が、人里離れた地獄谷で武器や秘密基地を作るために、村人を強制的に集め、重労働をさせている。どうやら仕事が終わったら口封じのため、全員抹殺するらしい。

一方、父親などの男手を強制労働で取られ、残った村人は困り果てる。そこで父親達を助けるため、村の少年4人が、こっそりと地獄谷へと向かう。途中、険しい山を越え、悪大名の手下に追われながら、とうとう1人の少年が急流に流されて亡くなってしまう。

何とか追手から逃れた3人の少年達だが、山の天気が急変、雪の中で行き倒れになる。主人公の少年(二宮秀樹君)が、山の神の聖域を汚した事を詫びて、崖から身を投げる。その時、大魔神が立上り、二宮君を助け、悪大名どもを成敗に向かう。

■少年スタア 二宮秀樹君

何といっても主役は、当時売れっ子の子役二宮秀樹君。彼の凛々しい顔と、透明な声が、この映画の魅力です。当時の映画のポスターには少年スタアとの文字が。これベタベタの表現ですが、なんかいいのです。

山の神(大魔神)に「おいらの身を捧げます」といって崖から飛び降りるシーン。雪の中から二宮君を拾いあげる大魔神。このシーンがクライマックスです。この後はお決まりのパターン。衛星放送(スカパー)では「マグマ大使」が何度も放映されており、二宮君の姿を見る事ができます。

■元祖スタンドバイミー

4人の少年だけで、荒野や山を旅していく様子は、なんとなく洋画「スタンドバイミー」のシテュエーションを髣髴とさせます。今の映画なら、4人で冒険といったら、必ず1人くらい女の子を配役するところ。そうすると結局、映画の中で目立つのは女の子になってしまいます。

この映画では、女の子を全く使わなかった点を評価したいところです。もし女性の皆さんが読まれていたら、お気を悪くなさらないで下さい。今の時代、少女が目立つ映画ばかりです。ここでは、数少ない少年映画を取り上げるサイトですので。





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