モスラ3 キングギドラ来襲 (1998年)

少年映画評価 6点
作品総合評価 3点
少年の出番 90%(ほぼ主役)
お薦めポイント 富士山麓の樹海と風穴を自在に歩き回る少年
映画情報など 1998年国内公開。BD/DVD発売中。
(写真は吉澤拓真君)


1996年の『モスラ』に始まる平成モスラ3作目。完全にお子様向けになっており、大人が真剣に見るのはキツい作品です。それでも主役が12歳の少年。本作前年1997年の『学校の怪談3』で主役を演じた吉澤拓真君が少し成長。いい顔をしています。

樹海の中で、妖精に出会ったショウタ

富士吉田市に住むショウタ(吉澤拓真)は小学6年生だが精神的に学校へ行けなくなっていた。毎日、樹海や風穴を自分の庭のように歩いていた。そんなある日、怪獣キングギドラが出現。人間の子供を大量に捕まえて不気味なドーム状の巣に拉致した。ショウタの弟と妹も捕まった。

ショウタはインファント島から来た妖精姉妹と会った。モスラを呼ぶがキングギドラに歯が立たない。妖精はショウタにある事を頼んだ。巣の中にいる妖精の妹に渡して欲しいものがあると。その結果、モスラは1億3千万年前にタイムスリップ。まだ妖獣だったキングギドラを退治。その代償としてモスラは現代へ戻って来れない。

しかし退治したはずのキングギドラが戻ってきた。再びパニックになる群衆。そこへまたパワーアップしたモスラがやってきた...(なぜ戻ってきたかは映画を見て下さいね)

■よく判らない怪獣たちの生態...

前回キングギドラが地球に来たのは1億3千万年前。そして恐竜が絶滅。あのぅ1億3千万年ですよ。有機体である生物がそんな時間を生きているのでしょうか...まあまり深い事は考えない事にしましょう。
またモスラをタイムスリップさせる方法が凄い。妖精がある歌を歌います。それだけ...

妖精三姉妹。長女はドロンジョ的な悪女ですが、本作ではあまり出番なし。次女と三女が活躍するのですが、三女はキングギドラにマインドコントロールされてしまいます。それを覚醒させに行くのが少年ショウタ。こうやって文章で書くと凄いのですが、映像ではグダグダっぽくて。

さて少年ショウタ。登校拒否の理由は全く描かれません。登校拒否児童といえば引き篭りの暗〜い子供というイメージですが、ショウタはアッケラカンと普通な感じの少年。ただ地元っ子とはいえ、樹海や風穴の中でキャンプするのはどうでしょう。迷わないの? 自殺者の霊に襲われないの?

吉澤拓真君。『学校の怪談3』ではまだ子供っぽさが残っていましたが、本作では変声期に入り始め、少し精悍な表情など、なんとなく色気すら感じられる少年。もう少し活躍して欲しかった。でも十分満足です。

ショウタの妹と弟もキングギドラに捕まった。
(妹役は鈴木彩野さん、弟役は篠崎杏兵君)
キングギドラの巣がある樹海を歩くショウタ。
(樹海はショウタの庭のような所だった)


森の中で気配を感じた。ふと見ると...
(何も無い場所で、視線の演技が難しい)
インファント島からやってきた妖精だった。
(ショウタの視線と妖精が微妙にズレています)


キングギドラの巣の中へ入ったショウタ
(中には捕まった子供たちが...)
過去の世界でキングギドラが退治された。
その瞬間、巣は消滅。ショウタたちは助かったが...



『モスラ2 海底の大決戦』(1997年)
平成モスラの2作目。独立したレビューは設けませんので、ここで補足します。

『モスラ2 海底の大決戦』より、主役の満島ひかりさん。

沖縄県石垣島の海に出現したピラミッドのような古代遺跡を舞台にした活劇。迷路の中を満島ひかりさん演じる少女たちが冒険します。

はっきり言って『モスラ3』よりもジュブナイルとしてワクワク感がありずっと面白く映像もリッチです。でも残念ながら少年映画とは認定できません。

満島ひかりさんが本当に美少女。彼女のための少女映画です。2人の少年も熱演でしたが、あくまで引き立て役。元同じグループの三浦大知さんが少年役で出ていたら...神映画だったかも。

話は変わりますが、『モスラ』、『モスラ2 海底の大決戦』、『モスラ3 キングギドラ来襲』の3部作がセットになったブルーレイの北米版がなんと2799円。Amazonで購入。字幕やエンドロールは英語ですが、音声は日本語も収録されています。日本の特撮映画は海外でも需要があったのですね。





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