それがいる森 (2022年)

少年映画評価 B+
作品総合評価 B-
少年の出番 90%(ほぼ主役)
お薦めポイント 定番の秘密基地。そこに現れた異形の正体は...
映画情報など 2022年、公開。BD/DVD発売中。
写真は上原剣心君(ジャニーズJr)。


Jホラーの巨匠、中田秀夫監督作品。ただ中田監督だけでなく、近年のJホラーはパッとしない作品が多いのであまり期待していませんでした。おまけにジャニーズの方が主演との事で、色々な方面に忖度だらけではなんて思いましたので、劇場鑑賞はせず、DVDレンタル開始を待って鑑賞。

意外にも普通の作品で楽しめました。特筆すべきは、主役は相葉雅紀さんですが、ジュニアの上原剣心君の出番が多く、実質は少年映画といっても過言ではありません。上原君はよく頑張っていました。

福島で最初に友人になったユウジ(右)が秘密基地へ連れていってくれた。
ここはクマ出没注意。立入禁止の「それがいる森」。ユウジも犠牲者に...

小学生のカズヤ(上原剣心)は家出。福島県で暮す父(相葉雅紀)の家に転がり込んだ。父は3年前に家を追い出されたのだ。福島の小学校に転入。親友になったユウジと立入禁止の森の中にある秘密基地へ。そこでUFOようの物体を発見。信じて貰えない2人は再度、森の中へ。ユウジが宇宙人に捕まり、カズヤは助かった。

警察や大人たちは熊だと言って宇宙人を信じてくれない。熊を駆除した後も子供の行方不明事件が頻発。そんな時、父もビニールハウスの中で宇宙人を目撃。60年前に同様の事件を体験した老人の話を聞き、宇宙人を確信。父が栽培中のオレンジについた細菌が宇宙人の弱点と見抜き、父は宇宙人に捕まったカズヤを救出する。


まあ色々とツッコミどころはありますが、結構楽しく見ることが出来ました。大人しい(ちょっと頼りない)イメージの相葉雅紀さんのキャラクターがそのまま。結婚して婿養子になったものの、ダメ?過ぎて義父に家を追い出された設定。「ムコどの...」とイジられた中村主水みたいに。(必殺仕事人て知ってます?)

息子が父を慕ってやってきた。しかしどうもギクシャクしているのです。ジャニーズのタレントは超大物以外は結婚禁止なんでしょうか。父性というキャラクターが無いように思えるのです。これは相葉雅紀さん個人の個性なのかもしれませんけれど。

上原剣心君。ジャニーズJrとか変な先入観を持たなければ、ごく普通の少年です。ふんわりした雰囲気が相葉雅紀さんそっくりですので、いい人選だったのではないでしょうか。演技も名子役とまではいきませんが、棒でもなく、よく頑張っていたと思います。

ちょっと可哀想なのが、ジャニーズ以外の子役さん。名前が特定できないのですが、最初に親友になったユウジも、つねに絡んでくるクソガキも、あっけなく宇宙人に捕食されてしまうのです。子役がいとも簡単に殺されるのはホラー映画ならでは。なお主人公のカズヤも宇宙人に食われるのですが、父が腹を割いて助けてくれます。これはお約束。

カズヤは家出して福島に住む父の家に来た。
(小学生1人で東京から福島までタクシーとは...)
とりあえず福島の学校に転校したカズヤ。
さっそく絡んでくる同級生の洗礼...


宇宙人にユウジは食われ、カズヤは気を失った。
下のスマホで宇宙人を撮ったのだが...
沈黙を続けていたカズヤだったが、父に真実を話す。
父は半信半疑。しかし父も宇宙人を目撃してしまった。


この森では60年前にも子供が行方不明に。
当時、それを目撃した子供。
同級生はカズヤを信じず、森へ行こうとする。
(中央はたぶん嶺岸煌桜君。左は潤浩君。)



※後記
UFOや宇宙人のCGは令和時代とすれば、お粗末だと思います。俳優さんのギャラにお金が行き過ぎて、CG費用が足りなかったのかもしれません。それを考えれば、同じ2022年の山賦ト督の『ゴーストブックおばけずかん』の方がずっとずっと出来は上。






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