ゴーストブック おばけずかん (2022年)

少年映画評価 B+
作品総合評価 B+
少年の出番 ほぼ100%
お薦めポイント 3人組のキャラが際立つ。山崎貴監督のCGもお見事。
映画情報など 2022年、公開。BD/DVD発売中。
写真は城桧吏君、柴崎楓雅君、サニーマックレンドン君。


2022年、期待の少年映画でした。感動するような作品ではありませんでしたが、ハリーポッターにも負けないCGやVFX、また主人公3人組のキャラが際立っていて、本当に楽しい作品でした。この3人組で続編などがあっても面白いのではないでしょうか。

カズキ、サニー、タイチの少年3人組。今も昔も。欧米でも日本でも。自転車は少年のシンボル。

カズキ(城桧吏)、タイチ(柴崎楓雅)、サニー(サニーマックレンドン)の3人組はある祠で願い事。その夜、3人の枕元におばけが出現。次の日、祠へ行くとそこは古本屋。店に入った3人は別世界へ。3人の願いを叶えるには、おばけ図鑑の指示を遂行すること。それは、おばけを7体捕まえて図鑑に戻すというミッション。

別世界には3人を追ってきた産休教師(新垣結衣)と、なぜか同級生の少女ミナト(吉村文香)もいた。3人組は2人と一緒におばけを捕まえていく。最後のおばけは強敵。時間をコントロールする事が出来る。しかし3人組はこれを利用して自分たちの願いを叶える事にした。3人の願いとは...ミナトを救う事だった。


同じ山崎貴監督の2000年の映画『ジュブナイル』とほぼ同じテイストの作品。CGやVFX技術は大幅に進化。そして演じる少年たちも、まるで欧米映画を見ているようなキャラクター。サニー君は当然として、城桧吏君や柴崎楓雅君のヘアスタイルや容姿も日本人の小学生とは思えません。

約束のネバーランド』ではかなり浮いていた城桧吏君も本作では落ち着いてハリーポッターのようなキャラが際立っていました。柴崎楓雅君の少し悪ガキ風のキャラがスパイスのように効いていましたし、サニー君のほんわかキャラも素晴らしい。

この3人組だけで別世界を冒険するのかと思っていたら、女性教師と美少女が加わります。これで3人組の影が薄くなるのかと思ったら、3人組は全くお構いなしにパワー全開。また、これが欧米映画なら、3人のうち誰かが平気で2人を裏切って女子に色目を使うところですが、3人は3人だけでわちゃわちゃと。

さてネタバレで申し訳ありません。美少女ミナトは通学中に工事現場の資材が崩れて下敷き。意識不明の重体。ミナトを好きだった3人組は何でも願いが叶うという祠へお参り。タイムコントロールできるおばけを利用して事故直前のミナトに声をかけて事故を防いだという訳です。

このシーンをみて、2019年の大阪北部地震で通学中にブロック塀の下敷きになった少女のニュースを思い出し、ちょっと悲しく思いました。映画とは関係ありませんけれど、あらためてご冥福を祈ります。

何でも願い事をきいてくれるという祠。
3人は願い事。何を願ったかは秘密にしていた。
リーダー格のカズキ。演じるは城桧吏君。
(落ち着いた演技で、風格すら感じました)


ちょっとミステリアスなタイチは柴崎楓雅君。
(ちょいワル風の怪演はお手のもの)
みんなの癒し的存在のサニー。
(日本語は全く違和感なし)


祠のあった場所には怪しげな古本屋。カズキが手に持つのがゴーストブック おばけ図鑑。


不思議な別世界へ入り込んでしまった。左は同級生のミナト。その隣は先生。
(カズキとタイチがくっついているのがいい。新垣結衣さん、吉村文香さんの隣にいると年齢を感じるなあ...)

美人先生や美少女と一緒なのに、何かあると3人だけでわちゃわちゃ...


やったー。苦労の末、7つのおばけを捕獲。ミッション コンプリート!
(おばけの画像はあえて掲載しません。皆様、DVDなどでご鑑賞して下さいね)


※後記
さて映画『ジュブナイル』の事を上で書きましたが、山崎貴監督も粋な事をします。ジュブナイルの主役少年少女だった遠藤雄弥さんと鈴木杏さんが、カズキの両親役で友情出演。あの可愛かった少年と少女が、お父さんとお母さん役になってしまったとは。時間の経つのは早い。

右の写真は監督の記事より。ジュブナイル撮影時の写真を公開。監督の両側に遠藤雄弥さんと鈴木杏さん。両手に花状態ですなぁ...






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