椿山課長の七日間 (2006年)

少年映画評価 2点
作品総合評価 4点
少年の出番 20%(完全に端役)
コメント 伊藤大翔君の活躍を観たかった
映画情報など 2006年公開/DVD発売済


■羊頭狗肉だった

浅田次郎氏原作の同名小説の映画化。浅田次郎氏は人情ものなどストーリーテラーとして定評があり、決してハズレ作品は無いのですが、この人自体にどこか胡散臭さがあり、あまり好きではありません。

■ストーリー

突然死した椿山課長(西田敏行さん)、ヤクザの親分、夭折した少年(伊藤大翔君)の3人は、あの世の入口で、7日間だけ現世に戻り、身辺整理する事を許される。

但し、現世に戻る姿は、生前とは全く違う姿となり、中年男の西田氏は美女(伊東美咲さん)に、老年ヤクザはイケメンに、伊藤少年は少女(志田未来さん)となって、遺族のもとへ戻る。3人ともドタバタ劇を繰り広げて、絡み合いながらも思いを遂げていく。

■判っちゃいたけど、がっかり

こんなストーリーなので、伊藤少年の出番は少ないのは判っていました。しかし映画の紹介サイトのギャラリーには、伊藤君の写真(右)が、3枚くらい載されているので、もっと活躍するんだと思っていました。

しかし伊藤君の出番は冒頭と最後の計1〜2分だけ。少年映画ファンとしての感想は、伊藤君の写真(羊頭)を掲げて、志田未来さん(狗肉)を売る作品でした。(※またまた暴言。志田未来さんには何の恨みもありません。たとえ話とはいえ狗肉なんて失礼な表現で申し訳ありません。)

■須賀健太君もコケにされ

突然死した椿山課長の息子役は須賀健太君。しかし須賀君は息子ではなく、妻の不倫の子であった事が判り、椿山課長はあっさりと須賀君を捨てて、恋人だった職場の同僚女性の元へ走り、彼女と現世最後の時を過し、あの世に旅立つ。

志田さんは本当の両親に会うが、少女の姿のため告白できない。そこで須賀君を息子と偽って(身代りにして)告白するが。母親は須賀君が偽者であり、志田さんが本当の息子である事を見破ってしまう。

このお涙頂戴シーンが志田未来さんの演技力だと評価されていますが、彼女の演技力でしょうか。単にそんな脚本だったのでは、と思ってしまいます。まあ、伊東美咲さんと志田未来さんの2人の役者のための映画ですから、目くじら立てても仕方ありません。

■もし作り直すなら

この原作では、どう転んでも少年映画にはならないので、作り直しは無理でしょう。原作者があるものですし。ただ、須賀君や伊藤君の扱いがあまりに可哀想なので、クレームをつけたくて、この第4部(監督出て来い!)で取り上げました。





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