さくら (2020年)

作品総合評価
少年の出番 10%(少年時代のみ)
寸評 タイトルは犬の名。でもお犬様の存在感はゼロ。
【少年映画でない理由】出番過少。
映画情報など 2020年、国内公開。BD/DVD発売中。
写真は佐藤大志君。


2020年公開の『おいしい給食 Final Battle』で主役の一人を演じた佐藤大志君が出演との事でちょっと楽しみにしていました。2時間の大作ですが、例によって回想で描かれる少年時代はせいぜい10数分ほど。でも全編を通じて映画の語り手となる北村匠海さんの抑えた演技が印象に残りました。

仔犬を貰ってきた。一番夢中だったのが次男のカオル(左)。長男のハジメ(右)も喜んで...

小学生のカオル(高橋曽良)は、兄ハジメ(佐藤大志)、妹ミキの3人兄妹。ある日、仔犬を貰ってきてさくらと名付けた。兄は野球で活躍するスポーツマン。カオルもミキも兄が大好きだった。大学生になった兄(吉沢亮)に恋人が出来た。中学生の妹ミキ(小松菜奈)は嫉妬する。ところが兄は事故で下半身不随、顔にも火傷跡が残った。

やがて兄は生きる目的を失い自殺。家族はバラバラになった。カオル(北村匠海)は東京の大学へ。父(永瀬正敏)も家を出た。2年が過ぎ、父が戻って来る。それに合わせてカオルも帰省。久しぶりに家族が顔を揃える。しかし兄はいない。そしてさくらも寿命を迎えようとしていた...

微妙に長い半ズボン

上にも書きましたが、大学生のカオル(北村匠海)が実家に帰省。過去を振り返る形で映画は進みます。3人兄妹ですが、兄と妹に挟まれてカオルは存在感の薄い次男坊。モテモテの兄は天国から地獄へ転落したような事故。そしてわがまま一杯に育った妹は奇行とも思える振る舞い。

兄妹二人を一歩引いた感じで見つめる演技が良かった。少年時代役を演じた高橋曽良君は何とジャニーズ所属。でも本作製作当時はまだ別の事務所だったのではと思います。スターダストの北村匠海さんの少年時代をジャニーズの子が演じるのはあり得ないのでは。(事務所のプライド...)

兄の自殺。それを防ぐ事が出来なかった両親の悲しさ。この辺りをもう少し描いて欲しかった。永瀬正敏さんの『最初の晩餐』での父親役が素晴らしかっただけに、本作は少し物足りない。

出番は少ないけれど佐藤太志君、高橋曽良君の2人は印象に残りました。もちろん妹役の子も。2時間も尺があるのですから、もう少し少年時代に時間を割いてもいいのでは。なんて勝手な事を思っています。


少年時代のカオルを演じた高橋曽良君。
(さすがにジャニーズです)
カオルとハジメの兄弟。仲がいい。
兄は明るくてスポーツマン。弟は尊敬していた。


仔犬をさくらと命名。題字はカオルが書いた。
笑顔に満ちた幸せな家族だった。
♪柱のキズは・・・仔犬の身長でした。
(犬の身長を柱に刻む家なんてあるのでしょうか)


2段ベッドの下。次男カオルが1人で寝る。
上段は兄と妹が一緒に。妹ミキは兄っ子だった...
でも兄は必ず弟にも「お休み」と言ってくれた。
この次のシーンで佐藤大志君は吉沢亮さんに変わる。




※後記
ちょっと不満は佐藤君、高橋君の服装。半ズボンですが妙に長いのです。確かにあのくらいの長さの半ズボンの子もクラスに1人くらいはいました。でもやはり不自然。スターダストもジャニーズも服装に禁止コード?があったりして。一方で小松菜奈さんは目のヤリ場に困るほど短いショートパンツで太腿丸出し。彼女の奇行とお色気で、映画の中身が飛んでってしまった感じも。





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