レスラーハンタ (2007年)

作品総合評価 B-
少年の出番 ほぼ100%(主役)
寸評 ノラ犬ならぬ、ノラレスラーがいるとは...
【少年映画でない理由】映画と呼ぶには...
映画情報など 2007年、吉本系劇場で公開。BSよしもとで放送。
写真は一ノ瀬聖崇君。


YOSHIMOTO DIRECTOR'S 100 の中の1作品。監督はお笑い芸人トータルテンボスの大村朋宏さん。
レスラーが野生で棲息している、そんなナンセンスでシュールな世界を描いています。

類似の作品としては、秋田のナマハゲが登場する映画『野生のなまはげ』、東京の銀座に棲息するというニホンオカネモチ?が登場するホラー系ドラマ『何だかんだ銀座』などがあります。3作品とも少年が主役なのは嬉しいのですけれど。

ワタルが育てた野生のレスラーは見事にデビュー戦を飾った。キング中島の誕生。
(でもこれで、ワタルとレスラーはお別れとなる。)

小学生のワタル(一ノ瀬聖崇)の父はレスラーハンター。野生のレスラーを捕獲して調教してプロレス業界に売り渡す。ある日ワタルが父と一緒に狩猟に出かけ、1人の野良レスラー(藤田憲右)を捕獲。ワタルが調教を任される事となった。暴力が嫌いで心の優しいワタルはレスラーに同情する。

そんなワタルと心を通わせたレスラーは強くなっていく。そして出荷の日。レスラーとワタルは泣いて別れを悲しむ。月日が流れ、青年になったワタル。プロレス界の人気No.1、キング中島の活躍をテレビで見る。もちろんワタルが育て、リング名も命名したのだった。


レスラー役は、同じトータルテンボスの藤田憲右さん。身体の線はやや細いのですが、プロレスラーの風格(ジャイアント馬場さん風)はバッチリ。野生のレスラーがいるというシチュエーション以外は、特に凝ったところもなくオーソドックスな脚本でした。

野生のレスラーを捕獲するための段取り。まずはゴング鳴らし、レスラーが登場する音楽を流すと、野良レスラーが寄ってきます。そこに仕掛けておいた木製の四の字固めの罠。これを見るとレスラーは四の字固めの誘惑に耐えきれず、罠にはまってしまいます。ここは笑いました。

レスラーハンターという職業はどうも世間では軽蔑されているようで、息子のワタルはこれが原因でいじめられています。それでもワタルは我慢。レスラーの調教では「嫌なことは逃げてもいいんだよ」と自分と重ねます。最後はレスラーと一緒に成長して、いじめっ子に立ち向かうのはお約束通り。

ワタル役の一ノ瀬聖崇(きよたか)君。やっぱり東京の大手事務所の子役さんですので、垢抜けていて可愛いのです。一方のいじめっ子たちは、エンドロールではNSCジュニアとなっていたので、お笑い芸人になるための研修生なのでしょうか。子役もお金がかかるので、吉本系列ならタダ働き?

ワタルはいじめられていた。
父の職業がレスラーハンターという理由で。
いじめっ子役はNSCジュニアの面々。芸人の卵。
(Eテレ 忘れ物撲滅委員会のおっさん小学生に思えて)


父はワタルをレスラー捕獲に連れて行く。
父の職業をよくみせるため。(看板が...)
野生のレスラーが集まってくる雰囲気。
ワタルは思わず身をこごめてしまった。


ワタルが任されたレスラーは気弱だった。
優しい言葉をかける。逃げてもいいんだよ。
いよいよデビュー戦。レスラーは自信に溢れていた。
(一ノ瀬聖崇君のホクロは(多分)付けボクロ)



※後記
トータルテンボスの大村朋宏さんと言えば、息子の晴空君が替え歌でブレイクしました。2021年頃でしたでしょうか。15歳近くまでボーイソプラノなのが印象に残っています。今はどうされているのでしょうか。





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