Dorm(2006年)

製作年・国 2006・タイ
少年映画評価 B+
お薦めポイント 男子寮に現れる少年の幽霊
映画情報など 国内未公開。海外版DVDあり。
(写真はチャーリー・トライラット君)


2015年頃からタイではBL(ボーイズラブ)ドラマが大流行しているそうです。ここ数年では日本でもタイBLブームとか。意外かもしれませんが、私はBLというジャンルは好きはありません。本作は全寮制の男子校に現れた幽霊と少年の友情物語。これが後のBLの走りなのか。私はそうは思いません。

使われなくなったプール。毎晩ヴィシエン(左)は溺死を繰り返す。それを防ごうとするトン(右)
(水もないプールなのに浮かんでいる。ここは幽霊が迷い込んだ別世界か)

13歳のトン(チャーリー・トライラット)は父の浮気を目撃。父はトンを全寮制の学校に入れて口封じ。学校では悪ガキたちがトンに怪談話をして脅かす。なかなか馴染めず孤立するトンだったが、ヴィシエンという生徒と友人になった。しかし奇妙な事に他の生徒にはヴィシエンが見えない。

ヴィシエンはプールで自殺した少年だった。毎晩ヴィシエンはプールで溺死する事を繰り返す。トンはその業のような行為を止めようとヴィシエンと一緒にプールに飛び込む。そして真相を知った。彼は自殺ではなく事故死だった。自殺を自分の責任だと今でも悩む生徒監の女性に、トンは真相を告げた。


女子寮を舞台にした韓国ホラー映画にはよく似たパターンがありました。男子寮で少年と幽霊少年の友情物語というのは珍しくて新鮮でした。2人とも至って普通の少年。これが良かった。(2人とも超美少年だったらBLドラマになり、リアリティが無くて感動しなかったでしょう。)

タイの男子寮。天井の高い大部屋に100近いベッドが整然と並ぶ西洋式の寄宿舎。こんなプライバシーゼロの部屋で毎日寝るのはストレス溜まりそう。しかもトンのベッドは自殺したヴィシエンが使っていたもの。こりゃ怖い。でも周囲に他の生徒がいるので、そういう意味では助かります。

広大な水浴場には細長い水槽があり、頭から水を被って身体を洗ってから朝食と授業。日本には無いスタイル。なぜかタイの方が裕福に感じる始末。しかし生徒たちの中には下品な顔のクソガキがいるのは世界共通。陰湿なイジメも。

トンの父親。浮気現場をみられたせいで息子を寄宿学校に入れるとは。でも息子が気になって何度も学校へ電話。しかしトンは無視。それでも浮気の事は誰にも話しません。ヴィシエンの幽霊が去った後、トンと父は和解しました。これもヴィシエンの置き土産かも。


全寮制の学校に入るため、頭を刈ったトン。
(兵士みたいで、今一つ少年らしくなくて)
学校に馴染めないトン。ある夜、一人の少年が
声をかけてくれた。優しい口調で。


次の朝は寝坊したトン。1人で身体を洗う。
(大きな水槽。シャワーはなく桶で水を汲む)
ヴィシエンは昼間も現れた。親友になった。
でもヴィシエンが見えるのはトンだけ。


ヴィシエンと友人になり、明るくなったトン。
(笑うと別人のように幼くて可愛い)
ヴィシエンとお別れの時がきた。
「頑張れよ」まるで卒業式のように。



※後記
主役のトンを演じたチャーリー・トライラット君。サイドを刈り上げたヘアスタイルが似合ってなくて最初は今ひとつだと思っていたのですが、声はまだ幼い子供のようなソプラノ。このギャップでいきなり好印象。『 バッド・キッズ 隠秘之罪』のロン・ズーシャン君にも似ています。




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