川の流れに草は青々(1982年)

製作年・国 1982・台湾
少年映画評価 B+
お薦めポイント 懐かしい里山と川。小学生と教師。日本と同じ。
映画情報など 1994年、国内公開。VHSビデオ絶版。
(写真はジョウ・ピンチュンと従姉妹役の子)


台湾の巨匠ホウ・シャオシェン監督の第3作。『冬冬の夏休み』と同じような郷愁を誘う名作です。なかなか見る機会がありませんでしたが、ある方にビデオを見せて頂きました。冬冬はブルーレイ化されましたが、本作も高画質で見たいものです。

悪ガキの林の家にやってきたのは従姉妹の美少女。もう嬉しく嬉しくて..
(林少年役のジョウ・ピンチュン君。ちょっと2代目はっちゃくに似ています)

台湾中部のある小学校に男性教師(ケニー・ビー)が赴任してきた。クラスは悪ガキ3人組など個性豊かな子供たち。教師は町の映画館の2階に下宿。子供たちにもすぐ溶け込み、美人の音楽教師とも親しくなった。しかし台北から元恋人が学校までやってきて大ヒンシュクを買う。

悪ガキの林(ジョウ・ピンチュン)の家に従姉妹の美少女がやってきた。林は毎日が幸せ。怪我をしたフクロウを一緒に飼ったり。勉強の出来る周(ジョン・チュアンウェン)の母は離婚。父に反発した周はと妹と家出。駅で保護された2人を教師と父親が迎えにいった。やがて教師は音楽教師と結婚した。悪ガキたちも少し成長した。


特にドラマチックな展開がある訳ではありません。でも小さなエピソードをつなげて、大きな流れのような満足感と懐かしさが感じられる作品。これがホウ・シャオシェン監督の世界ですね。言葉を聞かなければ、風景も人物もまるで日本そのもの

小学生たちの制服。白いシャツに黒(又は紺)の半ズボンやスカート。私の小学校時代と同じ。色んなエピソードがありますが、面白いのは検便。便(ウ○コ)に寄生虫の有無を調べるもの。便容器を汲み取りトイレに落としたり、便容器を冷蔵庫に入れて叱られたり...

違法な漁猟をする男に「川を汚すな」と教師や子供たちが非難します。これは何となく宮沢賢治「風の又三郎」を思い出します。また野性のフクロウを飼った少年が、父にフクロウを処分されて泣き喚く。これは英映画『ケス』の影響も感じます。でも決してパクリだとは思いません。

教師役を演じたケニー・ビーさんは香港の人気歌手・俳優だそうです。最初にやってきた時はギターをかかえていました。日本風の熱血教師ではなく、淡々とした先生ぶりが台湾らしくて好印象でした。皆様もどこかで中古ビデオを見つけたら是非ごらんになって下さい。


台湾の小学校。校門では上級生が下級生を指導。
(黄色い帽子、白いシャツ、黒の半ズボン。日本と同じ)
クラスの悪ガキ3人組。宿題なんてそっちのけで。
(悪ガキと言ったって可愛いもの)


従姉妹は身体が弱い。それで空気のいい田舎へ。
林少年は従姉妹に遊びを教えてあげる。幸せな時間...
怪我をしたフクロウを飼い始めた。二人で。
(これも幸せな時間。でも父がフクロウを...)


周少年は母を探すために幼い妹と家出した。
(大切な妹。これが『冬冬の夏休み』につながるのかも)
家出に失敗した周少年。みんなが優しく迎える。
(それまでは少し仲間外れ気味だった。)


先生が下宿する映画館で学芸会を開いた。
男子もレオタード。ちょっと恥ずかしい...
先生は音楽教師と結婚。新婚旅行に出発。
その列車を追いかける子供たち。



※後記
ネットで検索しようと「川の流れ」までを打ったところで、出てくるのは美空ひばりさんの名曲。本作とは全く関係はありませんが、どこか奥底で流れるものは似たような気もします




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