太陽は沈まず (1980年)

初回放送・製作 1980年・日本テレビ スペシャルドラマ
作品評価
お薦めポイント トンガの美しい風景と少年たちの冒険
関連情報など 映像関連の発売なし。
(写真は、坂上忍君)


何気なくみていたTV番組「ふしぎ犬トントン」で、主演の坂上忍君が気になっていました。番組が終わった後、日本テレビで「かたぐるま」が始まり、坂上忍君も登場しましたが、こちらはストーリー展開が緩くて退屈なこともあり、たまに観る程度でした。

そんな時、日本テレビが大掛りな海外ロケを行ったスペシャルドラマの制作が告知され、放映を首を長くして待ち、当時珍しかったビデオデッキ(両親の所有物)を初めて自分で操作して録画したのでした。しかし悲しいかな、なぜか後半1時間しか録画できておらず、そのテープも使い回していくうちに、断片的に数分残っただけでした。

(その坂上忍さんですが、2015年頃からTVのバラエティ番組で頻繁に登場。昔の面影はなく、憎まれキャラなのが寂しいところ。今回のレビューで取り上げる坂上忍君とは「別人」とお考え下さい)

「太陽は沈まず」〜海よ!小さな戦士の歌を聞け〜

東京に住む小学生(坂上忍君)は母と二人暮し。父(竹脇無我さん)は技術者としてトンガに単身赴任している。小学生最後の夏休み、少年は一人でトンガの父に会いにいった。父と対面しても、なかなか素直になれない。

そんな時、ふとした事から地元トンガの少年と友達になった。その頃、トンガには人喰いサメの被害が続出していたが、トンガ人少年と一緒に漁の小舟に乗せてもらうことになった。サメとの遭遇、船の遭難、無人島への漂着、夏の冒険が続きます。

トンガの海辺を歩く坂上君。
(脚がきれい)
 トンガを舞台にしたスペシャルドラマ

ドラマはよくあるパターンのものですが、夏休みに父親が海外赴任しているトンガへ少年が一人で行き、地元の少年と冒険をする、というものです。ビデオ発売はおろか、再放送もされてないのではと思います。もしタイムマシンがあればあの時へ戻ってきちんと録画して

かねてから「もう一度見たいなあ」と思っておりましたところ、2011年から本サイトの客員をお願いしているノースエンド先生から、録画を見せていただく機会がありました。

あらためてドラマを全部鑑賞しました。海外勤務で家にいない父を慕う気持ちと、家族を放置している事への怒りを息子としてうまく表現できていたと思います。トンガの海を舞台にしたのは、当時話題の映画「ジョーズ」を意識したのでしょうが、この辺はご愛嬌。

すごくカッコ良かった父役の竹脇無我さん、いい味を出していた伴淳三郎さん、みなさん故人なのですね。これだけの名優に囲まれて主演を少年俳優が務める。いい時代だったのかもしれません。トンガ人兄妹との交流はややぎこちないのですが、小さい時から言葉の壁を越えた友情を持って、国際人を育てようという制作側の意識があったのかもしれません。

この路線の映画として『リトル・シンドバッド』もあります。これもお気に入りの作品です。

無人島に漂着してしまった
トンガの少年に抱き起こされる


※おことわり
「太陽は沈まず」の録画を見たい、との依頼メールを頂くことがありますが、現在は保有しておりませんので、残念ですが、全てお断りさせて頂いております。


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