ブランケット・キャッツ 第4話 (2017年)

初回放送・製作 2017年7月14日・NHK総合
作品評価 B+
お薦めポイント 思春期突入なのに猫より可愛い中学生男子
関連情報など DVD発売中
(写真は第4話主役の込江海翔君)


重松清氏原作のドラマ化。第4話は「尻尾の曲がったブランケット・キャット」。全11話で1話完結のエピソード。この第4話は少年俳優の込江海翔君が主役ですので、楽しみにして録画。ドラマの内容はともかく込江君の演技は期待を裏切らない素晴らしいものでした。

込江君はこれまでも「ボクの妻と結婚してください」や「彼らが本気で編むときは」など様々な映画に出演して印象に残りはしましたが、残念ながら脇役。唯一の主役がNHK番組「トナリのウチュウ」。まだ少し幼い上に教育番組。できれば映画かドラマで正々堂々と主役を演じて欲しい少年俳優の一人でした。

そうこうするうちにもう14歳。無理かなあと思っていたら、連続ドラマの1話とはいえ主役を貰いました。主演映画とはいきませんが、しっかりと後世に残す事ができたのは本当に良かったと思います。

いなくなった猫が見つかって泣きながら抱きしめる少年(猫よりも可愛い..)

家具修理店を営む椎名(西島秀俊)は亡き妻の残した7匹の猫の引き取り手を探している。その看板をじっと見つめる中学生のコウジ(込江海翔)がいた。やがて店の中に入れて貰い、猫を見るのだが一言も言葉を発しない。明日も来ていい?椎名は無言で頷く。やがてコウジは椎名と打ち解け、尾が曲がった1匹の猫を欲しいと言い出した。

コウジは父(利重剛)と一緒に猫を貰いにきたが、父の態度は尊大で父子関係はギクシャク。3日間のお試し期間として連れて帰る。そして学校から電話が。コウジは3日以上も無断欠席していたのだ。コウジがイジメられていると思った父は学校へ怒鳴り込むが、実はイジメをしていたのはコウジだった。

両親は息子を愛していたが、一方的な思い込みで育てられたコウジは自分では何も判断できない少年。その殻を破りたいがため、本当は仲の良かった親友をストレスのハケ口にしてしまった。そして父に対して初めて自分の意思を貫いたのが、椎名から猫を貰う事だった。

 なんて切ない目を...

14歳というと、やはり思春期になり、ふと逞しい青年の表情も見せるようになります。本作の込江君もそうですが、彼の目の表情だけは少年のまま。主役の割にセリフは少なく、その代わり目や表情での演技を見せてくれますが、これが素晴らしい。

伏し目がちな表情の中で、時折り何かを求める(助けを求める)ように目を動かす仕草がいいのです。監督の指導なのか、本人が無意識でやっているのか判りませんが、この表情を見ているだけで飽きません。やっぱり主役をやって本当に良かったと思います。

最近は猫ブーム。但し猫はどうしてもネコ。どんなに馴れているネコでも目はそっぽ向いていますが、ネコだから構わないのです。これが犬だったら。一時期流行ったおイヌ様映画。犬の目が主役を全然見ていない(トレーナーの方を見ている)のがバレバレだと本当に虚しい雰囲気になりました。

込江君が猫と戯れるシーンも多々ありましたが、猫よりも少年、しかも少しトウの立った中学生の方が可愛く見えるとは。また込江君が父に殴りかかるシーンもあるのですが、迫力ゼロ。まるでネコパンチのような可愛さ。皆さまも是非ご覧になって下さい。

猫譲りますの看板をじっと見つめるコウジ
椎名の家具修理店に入って猫を見つめる
(西島秀俊さんと込江海翔君の二人だけのシーンが良くて)

父は不満だったが、何とか猫を連れ帰った
(込江君の膝小僧が可愛いなあ..)
学校から電話が...無断欠席が父にバレる瞬間
(ハッと驚く目の演技が素晴らしい)

父に追い出された猫を探し疲れて泣く..
(この後ちゃんと見つかりますのでご安心を)
コウジが苛めていた親友のシュウゴ。
シュウゴはいつもコウジ、コウジとまるで子猫のように..
(演じたのは石川樹君。彼もまた猫よりも可愛い)





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