ふつうの子ども (2025年)

お薦めポイント 環境問題オタク?の女子のエキセントリックな行動に振り回される同級生男子たちの困惑。
少年の出番 3人の少年少女たちの騒動ですが、その中でも嶋田鉄太君が主役。
映画情報など 2025年公開。ディスク等の販売は未定。
写真は嶋田鉄太君。


子役の扱いに定評のある呉美保監督作品。2025年の上海国際映画祭では受賞こそありませんが、口コミサイトでは上映された日本映画新作で最も高い評価を得たとのニュースを聞いて、上映が本当に待ち遠しくなりました。

でも。海外で評価されたという『海辺へ行く道』にガッカリした事もありますので、あまり期待せずに公開初日に鑑賞。本作は期待通りでした。やはり呉美保監督はさすが。とりあえず3部にUPしますが、今後の見直しでは2部以上への変更も考えます。

(映画パンフより)3人の子ども。左からココア、ハルト、ユイシ(主役)。

(まだ公開中ですのでストーリーは「映画.com」から引用しました)
10歳の小学4年生・上田唯士は両親と3人家族で、おなかが空いたらごはんを食べる、ごくふつうの男の子。最近は、同じクラスの三宅心愛のことが気になっている。環境問題に高い意識を持ち、大人にも物怖じせず声をあげる心愛に近づこうと奮闘する唯士だったが、彼女はクラスの問題児・橋本陽斗にひかれている様子。そんな3人が心愛の提案で始めた“環境活動”は、次第に親たちも巻き込む大騒動へと発展していく。


主役は4年生の小学生たち。作文を読まされるシーンから始まります。主人公のユイシ(嶋田鉄太)はウケを狙って下ネタを出しますが、先生に注意されて失敗。一方でココア(瑠璃)は大人顔負けの急進的で、かつ攻撃的な環境問題を披露。スウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんがモデルなんでしょう。

なんかよく判らないけれどユイシはココアに一目惚れ。ここからのユイシの行動力は大したもの。彼女へアタックにつぐアタック。これは10歳くらいまでの特権かも。11,12歳になると男の子は照れやプライドもあって、なかなかこんな真似は出来ません。

もう一人、クラスの問題児ハルト(味元耀大)が絡んできます。イケメンですが、粗暴な行動が目立ち、ガキ大将ではなく孤立している感じ。ココアは先生など大人に対しては徹底的に責めますが、ハルトの前にくると普通の女の子に。やっぱりイケメンには弱いのが、まあ可愛い。

そしてわれらがユイシ君。もう顔からして何かやらかしてくれる期待に満ちているのですが、意外に受け身のシーンも多くて。惚れてしまったココアから無理難題を言われても、嫌われないように頑張ります。またハルトは力づくで無理難題をユイシに押し付けます。

無理難題の中身とか、やらかしてしまった犯罪行為とかは、ネタバレになりますので、現時点では書かないことにします。しかし最後にバレてしまい、3人とその保護者が罪を問われる事になります。

ユイシとココアは自分を貫くのですが、イケメンのハルト君。美少年で常に高飛車で偉そうにしていたハルトは何とお母ちゃんに抱きついて泣き崩れるばかり。もう恥も外聞もなし。ひょっとしたら呉美保監督は、この手の美少年に何か恨みでもあるのでしょうか。ちょっと残酷。

またDVDや配信で再度鑑賞しましたら何か追記します。


(予告編より)ユイシは好きになったココアに近づき、何の本を読んでいるのか覗き込む。
(こんなふうに「上から」覗き込むのがユイシの面白いところ)


(パンフより)ハルト、ユイシ、ココアの3人が活動を開始。
(スケボー、キックボード、自転車。乗り物にも個性)


(予告編より)3人組は仲良しとは言えない。ハルトは力で、ココアは理論?で、ユイシを支配する。
(不謹慎ですが、昔の◯軍派の内ゲバの犠牲者を思い出してしまって...)


(パンフより)ユイシは別の女の子を好きになったよう。ココアは自分には合わない?



※後記
クラスの担任教師を演じたのは風間俊介さん。どこにでもいる無難な教師役でしたが、10歳の女の子ココアの前には手も足も出ません。ユイシの作文へのコメントも。一見無難に見える教師ですが、この先生の下ではあまり伸びない子も多そうで。しかし本作映画へのWebコメントを見ると主役でもない風間俊介さんの事がかなり多くて。やはり元ジャニーズは強いですね。





▼イーストエンド劇場へ戻る   ▼第3部トップへ戻る