海辺へ行く道 (2025年)

お薦めポイント 美術部の中学生男子2人。彼らだけを見たかった。
少年の出番 あくまで群像劇の主役の一人。少年だけを見たかった。
映画情報など 2025年公開。ディスク等の販売は未定。
写真は原田琥之佑君。


原田琥之佑君が主役で、ベルリン映画祭のジェネレーション部門で特別賞受賞と聞いて、首を長くして待っていました。とにかく原田君が主役、主役とのプロモーションでしたが、予告編等が公開されるにつれ嫌な予感が。登場人物が多過ぎること。

全国公開初日に鑑賞しましたが、嫌な予感は的中。少年たちのパートは期待通りですが、出番が少な過ぎて。主役というからには出ずっぱりではなくとも、7割以上、せめて半分以上は出て欲しいところ。本作品は少年映画とは言えないかもしれませんが、原田君と中須君は頑張りましたので3部にしました。

主人公は中学2年生のソウスケ。美術部。水彩画や造形など何でもこなす。

(まだ公開中ですのでストーリーは「映画.com」から引用しました)
瀬戸内海の海辺の町でのんきに暮らす14歳の美術部員・奏介。この町はアーティスト移住支援を掲げ、あやしげなアーティストたちが往来している。奏介とその仲間たちは、演劇部に依頼された絵を描いたり、新聞部の取材を手伝ったりと、忙しい夏休みを送っていた。そんな中、奏介たちにちょっと不思議な依頼が飛び込んでくる。。


原作は同名のコミックス。短編の連作ですので、本作もオムニバスのように、いくつかの話から構成されています。それを主人公の奏介(原田琥之佑)を軸にして関連づけたのですが。全く脈絡がない部分もあり、この作品で何が言いたいのか、どんな成長があったのか、空虚さだけが残る感じです。

この登場人物いらないのでは?と思う方々も多々。個別には書きません。少年たちを中心にして90分くらいのジュブナイルにして欲しかった。140分ですよ。2025年話題の『国宝』より30分ほど短いだけ。国宝のような感動はとてもとても。これ以上書くのは止めます。少年俳優のことだけ。

まずは中須翔真君。美術部の中学1年生リョウイチ。(イマドキ)超能力があり、曲げたスプーンを集めてオブジェを作成。展覧会に出品。観客の小学生がスプーンを触るとエネルギーを感じたのか逃げ出して。家には母と祖父だけ。この祖父がエロジジイで母にちょっかい。リョウイチは念力で祖父にお仕置き。

しかしリョウイチも海岸にいた女性をカメラで盗撮。しっかり祖父の血を受け継いで。中須翔真君は当時13歳。キンキンの高い声に、ややポッチャリ体型。映画「かくしごと」や、NHK「昔はおれと同い年だった田中さん..」で主演した時はスレンダーだっただけに違和感も。でも可愛かった。

そしてメインの原田琥之佑君。美術の中学2年生ソウスケ。展覧会に出したフィギュアをみた芸術家から人魚のフィギュア制作を依頼されます。中学生とは思えないテクニックと完成で制作。美術部の他に新聞部にも在籍しており、勝ち気で生意気な女子に振り回されたり。

原田琥之佑君は当時14歳。思春期に入りかけでも時折みせる幼い表情が魅力的でした。長い手脚がカッコいいはずなので、水泳とかのシーンを期待したのですがありませんでした。借金取りの叔母さんにカナリアの笛を吹いてみて、と言われて何の苦労もなく吹いてみせたシーンが良かった。

その他、2人の美術部員の先輩にあたる高校生のテルオ(蒼井旬)もいい味を出していました。テルオと美術部2人で作った変なオブジェが化け物退治をするシーンがあるのですが、何のことやら。もうちょっと時間を費やして欲しかった。包丁サギとかどうでもいいエピソードはカットして...


島の小中学生による美術展覧会。ソウスケは芸術家?のAに声をかけられた。


Aのアトリエを訪れたソウスケ。Aは「この人魚を作って欲しいんだ」と依頼する。


一方、中1の美術部員リョウイチは、海でみかけた美女に一目惚れ。(この美女は詐欺師の妻)


「一緒に海に行きませんか」一丁前にナンパするリョウイチ。でも結局は相手にされず。


また変な芸術家から依頼を受けた美術部員。二人で穴の絵を制作中。
(美術部に女子がいたのかは不明。でも彼ら二人だけなのが平和でよかった。)



※後記
上の中で出てきた「カナリアの笛」。真の芸術家なら綺麗な音色が出るが、偽者だと不快な音。誰が吹いても音が出なかったのですが、原田琥之佑君演じるソウスケは、いとも簡単に綺麗な音色を出す。これは「エクスカリバーの剣」の伝説と同じ。最後におばさん二人が笛を吹くのは蛇足。これで一気につまらなくなって。





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