プロゴルファー織部金次郎3 飛べバーディー (1995年)
寸評 |
冴えないプロゴルファー。北海道と少年が幸運のカギ。 |
少年の出番 |
北海道の牧場の少年。純朴で優しい。10数分ほど。 |
映画情報など |
1995年公開。DVD絶版(中古価格は高め)。 写真は牧場の少年(氏名特定できず) |
刑事物語シリーズに続き、武田鉄矢さん自身が原作で監督したシリーズ。全5作をWOWOWで一挙放送。ざっと鑑賞しましたが、3作目の本作だけはじっくり鑑賞しました。九州出身の武田鉄矢さんですが『幸せの黄色いハンカチ』など北海道が似合います。そして牧場の少年。いいじゃないですか。
金次郎の応援にやってきた牧場の少年と兄(牧場主)。どうしても御礼が言いたかった。
プロゴルファーの織部金次郎(武田鉄矢)は今だに未勝利どころか予選も通過出来ない。妻とは離婚し2人の娘も去った。ふとした事で女子プロのミズキと知り合い、その縁で北海道のツアーに参戦。そのゴルフ場はミズキの恋人が経営する牧場の買収で揉めていた。金次郎は牧場主の兄弟に一命を助けられ、1日だけ牧場で働く。
東京へ戻る日に北海道は大雪。そのためキャンセルする選手が続出。金次郎は補欠でマッチプレー大会に出場。なんと決勝まで勝ち残った。東京から駆けつけた恋人の桜子(財前直見)がキャディー。しかし絶体絶命のピンチで最後に放ったショットはホールの手前で止まったかに見えたが...初勝利の金次郎は桜子にプロポーズ。
これを書いている2024年。プロゴルフの男子国内ツアーはたった23試合、女子は37試合もあります。男子のテレビ放送も激減。老舗のスポンサーも撤退が相次ぎました。どうしてこんな状況になってしまったのかは様々な方が書いておられますので、そちらをご参照下さい。
しかし織部金次郎シリーズの頃はバブル崩壊で減ったとはいえ40試合くらいはあったようです。テレビでもゴルフ中継は人気番組。よく判りませんが武田鉄矢さんもフォームを見る限り、かなりの腕前。刑事物語の次はプロゴルファー路線で行くのも納得。ただ興行収入的にはそれ程でもなかったようです。
ゴルフを1度でもやった方なら本作は十分楽しめます。ただモラル的には?のシーンも多々。シリーズ全作を通じて金次郎の恋人である桜子。女子プロのミズキと金次郎が親密そうな様子がテレビに映り、嫉妬で腹を立てて北海道にやって来て金次郎のキャディーを務めるのですが、これがねぇ...
マッチプレーの対戦相手にエロ攻撃。相手が真剣にパットをする時、桜子は相手に見えるようにミニスカート(キュロットかも)でしゃがんで下着をチラリ。男なら当然、気を取られてしまいパットを外します。こりゃダメでしょう。でも金次郎が勝利を上げたら桜子と結婚(再婚)の約束。桜子の熱意に私は納得。
前置きが長くなりました。私にとって本作の最大のハイライトは牧場の少年。ミズギの恋人である牧場主の弟。聴覚障害のため手話で話します。金次郎が宿で借りたカヌーで川下り。その先は滝壺。それを見かけた少年は必死で金次郎に伝えますが、伝わらず。落下寸前に兄が来て止めました。
その恩義で金次郎は牧場で1日タダ働き。金次郎と少年はまるで『遥かなる山の呼び声』の高倉健さんと吉岡秀隆君のよう。そして買収の危機だった牧場は、金次郎が見つけたオオイヌワシの羽のおかげで鳥獣保護区域に指定される事になり買収を免れる...なんともご都合主義の脚本ですが、映画ですからいいじゃありませんか。
牧場主の兄と少年はその御礼のため、マッチプレー会場にやってきます。少年はなんとブレザーに半ズボンという、ゴルフ観戦には少し場違いな服装。でも少年にはよそ行きの服はこれしか無かったのかもしれません。素朴な少年を演じたのは南イサム君だと思うのですが、仲丸潤君かもしれません。子役さんの情報は全く無くて、せっかくの演技なのに少し残念です。
カヌーで滝に落ちる寸前に金次郎を助けた牧場主とその弟の少年。中央が金次郎。
金次郎は牧場で1日働いた。少年は金次郎に親しみを感じた。
二人の厳しい視線の先にはゴルフ場の人間たち。また買収の話だ。
兄と金次郎がゴルフ場について話をしている。その様子を不安気に見守る少年。
(暗がりのなかで、じっと佇む少年の姿がいとおしい。)
夕食前に必ずお祈りする兄弟。クリスチャン。父と母は亡くなったのか。
金次郎はそばで見ている。そして邪悪?な祈りをお願いする事に...
まだ雪が残る北海道のゴルフ場にやってきた少年と兄。
金次郎にどうしても御礼が言いたかった。二人ともよそ行きの服。少年の服がいい...
決勝のラストホール。絶体絶命のショット。口がきけないはずの少年が叫んだ。
その念力が通じたのか。ボールはバックスピンでホールの中に...
金次郎が北海道を去っていく。兄弟たちが見送る。女性は兄の恋人。
(北海道のローカル線。もうこんな光景は見られないのでしょうか。残して欲しい)
最後のキャストロールから。左の南イサム君が牧場の少年だと思うのですが。もう一人子役表記の仲丸潤君
もいますが、その他大勢扱い。右の子が仲丸君ではと思います。桜子に結婚をせまる男性の息子役。
(なお、左の子役表記の女の子2人は金次郎の娘たちです。シリーズ全作品に出演しています。)
後記
織部金次郎シリーズの最後の『プロゴルファー織部金次郎5 愛しのロストボール』にも少しだけ少年俳優が登場します。金次郎がアジアの海外ツアーに参戦。マレーシアのゴルフ場でロストボール拾い(売るための落穂拾い)をしていた少年を金次郎がキャディとして雇います。毎日ボールを探してゴルフ場をくまなく歩いていますので、キャディとしては最適。マレーシアの少年でした。