マイ・フレンド・メモリー (1998年)

製作年・国 1998・アメリカ
少年映画評価 B+
お薦めポイント 凸凹コンビの少年の友情。美少年ではないけれど。
映画情報など 1998年国内公開。BD/DVD発売中。
写真はエルデン・ヘンソン君。


たまたまCS放送のザ・シネマで放送していたものを録画。パッと見てあまり美少年がいない(面食いは直らないなぁ...)ので放置。そろそろ容量不足になってきたので消そうと思い、早送りで鑑賞し始めたのですが、意外な良作に驚き、2度も鑑賞しました。2度目は静止画キャプチャーが目的ですけれど。

障害のあるケヴィンを肩車して堂々と橋を渡るマックス。
(左右にはアーサー王に使える騎士たち。これはケヴィンの夢想)

マックス(エルデン・ヘンソン)中学生とは思えぬ巨体の少年。父は母を殺して刑務所に服役中。そのショックなのか学習障害があり無口な少年。学校ではいじめの標的だった。隣の家に障害を持った少年ケヴィン(キーラン・カルキン)が越してきた。背は低いが頭の切れる同級生。ケヴィンの愛読書はアーサー王の物語。

2人は親友になった。脚の悪いケヴィンをマックスは肩車して街を闊歩し、いじめグループの襲撃もかわす。そんな時、マックスの父が仮釈放で出所。マックスを拉致するが何とか逃れた。しかし親友ケヴィンの死期が迫る。彼は白紙の本をマックスに渡した。これが遺品となった。マックスは白紙の本に物語を綴る。


ストーリーは1997年の名作『 マイ・フレンド・フォーエバー』とほぼ同じ。姉妹作のような作品で、やはり感動しました。特に亡くなっていく少年の母親役が素晴らしいのも同じ。本作ではシャローン・ストーンさんが涙を誘います。

主人公のマックスは同級生より頭1つ以上大きくて、ゴジラとあだ名される風貌にかかわらず、無口で大人しい少年。考えたり、意見を言う事がが苦手で、僕には脳が無いなどと自虐的。欧米の少年映画では珍しいキャラクターです。私は天邪鬼なのか、彼のようなキャラクターは嫌いではありません。

もう一人のケヴィンは難病を患い、杖をつかなければ歩けない。そして長くは生きられない事を自分も知っているようです。憧れるのはアーサー王のような騎士。マックスと違い、言いたい事は全て口に出します。いじめ野郎にも。それが元でマックスもとばっちり。お前といるとロクな事がない。

自己主張一点ばりのクソガキなんですが、長く生きられない少年。力の限り生きてやれ!なんだろうと思えば可哀想になってきます。演じているキーラン・カルキンは、あの有名子役マコーレー・カルキンの実弟。今ではスキャンダラスな事ばかり書かれているので、弟と言われてもマイナスイメージが先行。

隣に越して来たケヴィンを覗くマックス。
彼は妙な模型飛行機の実験をしていた。
朝寝坊のマックスを窓から起こすケヴィン。
マックスの部屋は半地下。


一心同体。頭脳はケヴィン。身体はマックス。
(この瞼をみると、やっぱり兄カルキンの面影が...)
学校のランチ時間に発作を起こしたケヴィン。
マックスは身内のように看護する。


遂にその日がやってきた。雪の積もった寒い朝だった。
救急車(霊柩車かも)で運ばれるケヴィンを追いかけるマックス。裸足で。


※後記
背中を曲げて2本の杖でヨタヨタと歩くケヴィン。でもその目は聡明で茶目っ気もあった。天才物理学者のホーキング博士を思い出してしまって。




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