Is Anybody There? (2008年)
製作年・国 |
2008・イギリス |
少年映画評価 |
A |
お薦めポイント |
死に興味を持った少年と老人の交流 |
映画情報など |
国内未公開。海外版BD/DVDあり 写真はビル・ミルナー君。 |
エドワード(ビル・ミルナー)は10歳の少年。両親は自宅を老人ホームに改造して生計を立てていた。老人が増えて少年も自室を明け渡した。少年の関心は死後の世界。死に瀕した老人のベッドの下にテープレコーダーを仕掛けては死ぬ瞬間を音を録音した。しかし何ら確証は得られなていない。
新たに元奇術師の老人クラレンスが入居してきた。オンボロのキャンピングカーを持って。気難しい老人だが、なぜか少年と交流が始まった。奇術を教えたり、地下室で霊と交信?したり。そして老人の死んだ妻の墓へ一緒に行く。老人は認知症が始まっており過去と現実が錯綜している。やがて老人は死んだ。
とにかく主役のビル・ミルナー君が可愛い。口から出てくる言葉はクソ生意気ですれど。前年の『リトル・ランボーズ』に続く主演作ですが、国内で公開されていないのが本当に残念です。
自宅が老人ホームになり、死に近い高齢者ばかりの中で暮す少年。そりゃちょっと変な子になりますわ。学校で友人は一人もいない。本当は友人が欲しいけれど何も話しかけれない。しかし自宅にいる老人とは平気で話ができる。少年と老人の友情は...すれ違いだらけでしたけれど。
老人ホームなので死とは隣合わせ。少年にとっては身近な出来事。今ならビデオですが1980年代の時代設定ですのでテープレコーダー。死の瞬間に録音されたのはゼーゼーという呼吸音だけ。とんだオマケとして父が女性職員を口説く声が。少年がこれをバラして両親は険悪になるのですが...最後は仲直り。
人生の最後にエドワードのような少年と交流できて幸せだと思いますよ。普通の少年はまだら惚け爺さんなんか鼻もかけてくれません。なのに老人の頭の中は離婚した妻の事だけ。それでも老人と少年のロードムービーっぽいシーンは良かった。老人を演じたマイケル・ケインさんの演技が素晴らしい。
自宅が老人ホーム。死が近い老人だらけ...
そこで育った少年が死に興味を持つのは必然かも
死んだ老人に仕掛けたテープを聴く少年
(死の瞬間に何が起きる事を期待しているのか...)
元奇術師の老人と少年の交流が始まった。
老人につきまとう少年。しかし疑問は晴れない...
老人も別の世界に旅立って行ったのか...
少年は何を思って死をみつめるのか。
※後記
老人が少年の誕生パーティで奇術を次々に披露。しかし最後の卓上ギロチンで悲劇が。最初はニンジンを入れてスパッと切り、次はゲストの指。ギロチンが落ちてうわぁぁっ...でも切れてません...となるはずでしたが、認知症で操作を間違えて指がスパッと...(今の高齢者のブレーキとアクセルの踏み間違えみたいなものでしょうか。)