悪魔くん (1986年版)

初回放送・製作 1986年9月16日・フジテレビ系列
作品評価 原作と異なり、コミカルな内容でパロディに近い。
お薦めポイント 米映画「ゴースト・バスターズ」っぽいラスト。
関連情報など 月曜ドラマランド枠で放送。DVD等未発売。
写真は玉木潤君。


私にとって悪魔くんといえば1967年に放送されたモノクロ版のドラマ。まだ低学年だったので怖い話はみれませんでしたが、オープニングの不気味なメロディが頭にこびりついていました。本作はフジテレビの人気枠だった月曜ドラマランドでの放送。前年の1985年には「ゲゲゲの鬼太郎」が放送されました。それに比べるとかなり物足りない感じですが、面白いのは面白い。

ドラマ オープニングのショートコントより。僕が主役、いや俺が主役だ!

小学生の真吾(玉木潤)が魔法陣で呪文を唱えるとソロモンの笛と悪魔メフィスト(佐藤B作)が出現。真吾とメフィストは主従の契約を交わす。しかし二人にやる気は全くなし。唯一メフィストの関心は真吾の姉の女子高生。真吾を放ったらかして姉の女子校(キューピー学園)へ入り込み、更衣室や体育授業を覗きまくる...

罰が当たったのかメフィストのお腹が膨らんで、まさかの妊娠。生まれたのはストレスという化け物。ストレスは女子校のキューピー人形に乗り移り巨大化して暴れ出す。メフィストは魔法で温泉を出してストレスのストレスを解消させて何とか退治。これに懲りたメフィストは地獄へ帰っていく。


メフィストは契約により主人である真吾(悪魔くん)に仕えるのですが、メフィストが言う事を聞かない時はソロモンの笛を吹くと、メフィストの頭に激痛が走ります。なお1967年のドラマ版ではメフィストはチョコレートが大好物。真吾はアメ(チョコ)とムチ(ソロモンの笛)を使い分けてメフィストを操るのですが、本ドラマには関係無し。

主役は佐藤B作さん演じるメフィスト。原作にはいない真吾の姉がお色気担当。メフィストは虫に化けて更衣室で女子校生の着替えを見放題。まあ羨ましい。でもこんなパロディでは原作の水木しげる氏が立腹しないかと懸念していたら、なんと当の水木しげるさんも出演。これで天下御免のお墨付き。

そんなメフィストがなんと妊娠。世の中のストレスが集まった化物が誕生。真吾の姉の通うキューピー学園という女子校にはキューピー人形の像があり、これに乗り移って巨大化。これは本作の2年前の1984年に大ヒットした米映画『ゴースト・バスターズ』のマシュマロマンのパロディに違いません。

さて悪魔くんを演じたのは玉木潤君。当時は様々な番組に出演していた売れっ子の子役でしたが、ウィキペディアにもありませんので、年齢などの情報は不明です。どちらかと言えば三枚目役ですが、とぼけたような風貌に味があって、どの番組でも個性を発揮していました。

まあ当時は子供番組も多く、彼ら子役は今の売れない大人の俳優さんとは比べものにならない?程の場数を踏んでいましたので、演技も達者だと思います。でも今では名前も忘れられているのは寂しい...


魔法陣を作って呪文を唱える。
エロイム、エッサイム...
魔法陣から何かが出現!
思わず身を伏せる。
真吾はメフィストのご主人様に。
ランドセルを持ちましょう。


メフィストはどこかへ行ってしまった。
何がご主人様だ。実は姉の女子校へ...
女子高生?に絡まれたメフィスト。
真吾は助けるけれど、自業自得だわ...


メフィストから生まれた化け物が女子校に。
真吾もやって来た。女子高生をバックに?
逃げたメフィストを呼ぶにはソロモンの笛。
これを吹けば...


巨大化したキューピー人形が襲ってくる。後は真吾の姉ちゃん。



※後記
ソロモンの笛。笛で何かを呼ぶ。そういう子供向けドラマは結構ありました。古いところでマグマ大使のマモル君。ちょっとマイナーですがロボタックのカケル君。もう知らない方ばかりでしょうけれど。






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