ギバーテイカー
初回放送・製作 |
2023年1月22日・WOWOW |
作品評価 |
娘を殺された女性刑事の執念とサイコパス。くどすぎる感も。 |
お薦めポイント |
少年時代を演じた志水透哉君。出番は少ないものの彼に尽きます。 |
関連情報など |
全5話。DVD発売中。配信あり。(写真は志水透哉君) |
WOWOWを契約してもう10数年になりますが、意外にドラマは見ていません。もともとWOWOWを契約した動機に『蛇のひと』があったのですが。DVDで鑑賞してしまったので、ドラマの方は番組表チェックすらしていませんでした。これはもったいないことです。
本作も志水透哉君が気になって、ネット配信でみたのは放送後1年以上たってから。作品自体はあまり好みではありませんが、少年俳優はネットで評価されているようです。
小学校のウサギ小屋。倉澤先生に見つかった。ウサギを殺そうとしていたのに...
小学校教諭の倉澤(中谷美紀)は教え子のルオト(志水透哉)に娘を殺された。理由は殺してみたかったから。まだ12歳のルオトは医療少年院へ。事件に納得できない倉澤は教諭を辞めて刑事になった。その後24歳になったルオト(菊池風磨)は少年院を出て、パン屋で働き出した。しかし倉澤に妙な手紙が届く。
ルオトはしっかり矯正されたという評判だが、倉澤は信じられない。そしてルオトの周りで殺人事件が続く。倉澤は上司の理解を得られないまま捜査にあたる。ルオトの目的は自分である事を確信。ルオトに振り回されながらも最後は追い詰めるが、私情(射殺したい?)を抑えて逮捕した。
小学校教師を退職して警察学校に入り直し、女性刑事になる。こういうキャリアもあるのですね。原作は漫画ですので、こういうシチュエーションも違和感がないのかもしれません。演じた中谷美紀さんは大熱演ですけれど、どこか痛々しさを感じ、またクド過ぎる感もあって感情移入できませんでした。
サイコパスのルオトを演じたのは旧J事務所の菊池風磨さん。俳優が本職ではありませんが、それなりに頑張っておられたと思います。ただやはり物足りない部分も。それでもJタレントを出せばバックには多くのファンがいますので、制作側としては保険のようなもの。(ドラマ企画当時はまだ天下のJ事務所がこんなになるなんて想像もつかなかったのでしょう)
しかし何より印象に残ったのはルオトの少年期を演じた志水透哉君。出番はほんの僅かです。それも同じシーンが繰り返し使われるだけ。それでも彼の恍惚感に満ちた邪悪?な表情が素晴らしい。本当に女の子を殺してしまいそうな雰囲気です。
なぜこんなサイコパスに育ったのか、言い訳のような境遇は殆ど描かれていません。もう少し少年時代編に長く時間を費やして欲しかった。上述したWOWOWドラマ『蛇のひと』では桑代貴明君演じる少年時代編が素晴らしかっただけに。
倉澤先生の隣にルオト一家が引っ越してきた。
あいさつをするルオト。既に目が怪しい。
倉澤先生の娘は3年生。美少女だった。
ピアノでアマリリスを弾いて貰った。
その日。倉澤先生の娘とルオトは2人だけでお祭りに。
ルオトは最後まで優しかった。手にはナイフ...
娘を抱きしめてから刺した。すぐに警察が来た。
現場検証の様子を平然とした顔で見るルオト。
達成感なのか恍惚とした表情を浮かべるルオト。この後捕まるが...
(「この子役に全キャストが食われる。」そんな見出しのyoutubeもありました。)
※後記
志水透哉君。芸歴をみると本当に多数の映画やドラマに出演しています。殆どがイケメン俳優の幼少期役で出番も僅かなものばかり。これは仕方ありません。今ブレイクしている若手俳優やタレント。例えば北村匠海さんなども幼少期専門子役でした。同じく幼少期専門子役だった大西利空君。2023年には超人気女優の広瀬すずさんの相手役としてほぼ主役デビュー。これからブレイクが期待。きっと志水透哉君も続くのでは...
もう一つ。サイコパス連続殺人鬼の作品としては2022年の『死刑にいたる病』があります。共通するのは既に少年時代から女の子を殺したこと。そしてパン屋さん。なぜか就職先にパン屋さんが選ばれて。一方で道徳教科書ではパン屋さんが削除されたりとか。パン屋さんのイメージが...