GREEN BOY グリーンボーイ (1989年)

少年映画評価
作品総合評価 B-
少年の出番 100%(ほぼ主役)
お薦めポイント 京都で八百屋を切り盛りする少年
映画情報など 1989年公開。VHSビデオ絶版。
(写真は福原学君。)


前千葉県知事で青春スターだった森田健作氏がプロデュースした作品。現在、ビデオは絶版で中古も見当たりません。ほぼ幻の作品。内容は米映画『チャンプ』、邦画の『お父さんのバックドロップ』と同系統の作品です。

39歳にしてボクシングを再開した父。試合は負けたが、息子は父に飛びついた。

妻を亡くして小学生の息子(福原学)と2人で八百屋を営む男(森田健作)。息子は子供ながら店を切り盛り。また少年野球チームで頑張るなど快活な少年だった。しかしある夜、息子が交通事故。怪我は治ったが車椅子生活。それでも最初はリハビリに励んでいたが、成果が上がらず、次第にやる気を失っていく。

そんな息子を勇気づけるため、男は昔やっていたボクシングを再開。39歳で4回戦ボーイをめざす。周囲は否定的だったが懸命にトレーニング。そして試合。男は負けるが、必死で観戦していた息子は車椅子から立ち上がった。

 グリーンボーイとは

ボーイだから少年のこと? いえいえ○○ボーイなんて言葉は隠語も含めて、あまりいい意味だったためしがありません。グリーンボーイとは「駆け出し野郎」との意味でボクシングの4回戦ボーイの事。

それはさておき、少年は10歳にも関わらず八百屋を切り盛りする姿が健気です。裏返せば父親が商売に向いておらず、店の経理は少年が担当。そして少年が交通事故に遭った原因をたどれば、父親が暴力バーに入ってしまった事。

ビール1、2本で10万円を請求され、仕方なく電話で息子にお金を持ってきてくれと。息子は父のためにと焦って駆け出したために車にはねられてしまった。本当に情けないオヤジです。息子ではなく妻だったら「そんなお金ありません!」と突っぱねたかも。

息子役の福原学君。芸達者で安心して見ていられるのですが、京都なのに標準語。まあ無理にケッタイな(変な)京都弁を使われるよりはずっとマシ。福原君は90年の『白い手』でもほぼ主演。またテレビドラマでも主演するなど、売れっ子の一人でした。


母の亡き後、家事の殆どは息子が担当。
(こんな息子がいれば...)
家事だけでなく、笑顔の絶えない快活な少年。
(両手に持っているものは...)


父がぼったくりバーでピンチ。お金持って来て。
息子は自転車で。店は判るのかなぁ...
交通事故でベッドの上。命には別状ない。
足もリハビリ次第で歩けるようになる。


リハビリが進まない。次第にやる気が。
息子の暗い表情を見て父は決心した。
無謀な試合だった。でも父は決してあきらめない。
息子はそんな父の姿に感動して...



※後記
映画の筋とは絡みませんが、商店会の慰安旅行はグアムなど海外ばかり。八百屋の親父でも息子を連れて海外旅行が当たり前だった時代。バブルの真っ最中。♪そんな時代もあ〜ったねと...




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