ボクの女に手を出すな(1986年)
作品総合評価 |
4点 |
少年の出番 |
30%(タイトルだけみれば主役ですが..) |
寸評 |
若かりし小泉今日子さんだけ。 【少年映画でない理由】出番過少。 |
映画情報など |
1986年製作。DVD発売中。 (写真は山田哲平君) |
なんてたってア〜イド〜ル!だった小泉今日子さん。彼女のために作られた正真正銘のアイドル映画。でもバブルに向かう時代でお金は潤沢だったのでしょう。今みると結構凝っています。
2019年になって東映チャンネルで鑑賞。小泉今日子さんには全く関心はありません(スミマセン)が、子役の山田哲平君が出演。クソガキ役でしたが演技は達者です。
山田哲平君は後に、映画「四万十川」(1991年)、映画「仔鹿物語」(1991年)で堂々の主役を務めます。両作とも健全な児童映画でした。今は昔の物語です。
映画の終盤。離島にある別荘へ向かう2人。
(豪華クルーザー。でも陰鬱な日本の海には似合わない..)
■ストーリー
元ワルだったヒトミ(小泉今日子)は職場をクビになり泥棒。捕まりかけたところを弁護士の加島に助けれられる。加島の紹介で大富豪の息子である進(山田哲平)の家庭教師になる。そして進が誘拐された。ヒトミも一緒だ。身代金3000万円要求。大富豪の女当主は警察沙汰にしない。
ヒトミと進はスキをみて逃げ出した。誘拐犯リーダーは不死身の怪人のような男。仲間を口封じで殺し、執拗に追いかけてくる。ヒトミは女当主に電話するが様子がおかしい。弁護士の加島に相談すると、進の名義で50億円もの預金がある事が判る。つまり真犯人は女当主ではないか。
加島の助言で離島にある大富豪の別荘へ隠れる事にする。そこへ女当主、怪人、弁護士の加島、警察までやってきて殺し合いが始まる。生き残ったのはヒトミと進だけ。頼りに思っていた加島も実は犯人グループ。ヒトミは利用されただけだったのだ。
■色々てんこ盛り。ストーリーは面白い
本来は誘拐サスペンスなのでネタバレはいけないのですが、上記ストーリーに全部書いてしまいました。これから見る人には申し訳ありません。もう30年以上前の作品なのでネタバレも時効としてご勘弁を。
ストーリーは色々あって飽きません。1度みればそれでOKでしょうけれど。もちろん主役の小泉今日子さんは全編大活躍です。ボクの女なんてタイトルにあるくらいですから、少年役もそれなりに存在感があるかと思ったのですが。そこは私には期待外れ。
だいたい元ワル女で、警察に追われているような女性が、大富豪の息子の(しかも住込みの)家庭教師に簡単になれる訳がないでしょう。これは弁護士という男が仕組んだことになっていますけれど。まあそんな細かい事は抜きで楽しんだ方が勝ち。
犯人リーダーの怪人。本当にMっ気のある怪人としか言いようがありません。バイクで脚を踏まれ、ロープで首を締められ、海に沈んでいっても、死なずに追いかけてきます。007に出てくる怪人と同じ。笑えてきますけれど印象に残りました。
進の家庭教師になったヒトミ。
(履歴書は偽造したのだろうか)
ヒトミを睨みつける。この目つき。
一筋縄ではいかないクソガキ。
誘拐されたが、逃げ出した進とヒトミ。
追いかけてくる犯人から逃げる。
わがままな進だが、ヒトミに心を開いていく。
(後年の児童映画主役の表情ですなあ..)
ボクの女に手を出すな?
(これはこれは物騒なモノを..)
ラスト。目の前で何人もの人間が死んだ。
(放心したような表情が可愛い)
※後記
離小島にある大富豪の別荘。目の前はプライベート?ビーチ。豪華クルーザー。バブル真っ最中ですなあ..死体(実は死んでいない)をボートで引きずるシーン。アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」を思い出しました。