望郷の犬ペペ 沖縄1095日の旅 (1991年)
初回放送・製作 |
1991年1月9日・日本テレビ |
作品評価 |
B+ |
お薦めポイント |
美しい沖縄。白い犬ペペが苦難を乗り越え少年の元へ |
関連情報など |
日テレ水曜グランドロマン枠で放送。ビデオ絶版。 (写真は福原学君) |
少年と犬が主役の2時間ドラマ(実質93分)。沖縄で実際にあった犬のお話がベースだそうです。内容は『ロック わんこの島』や『名犬ラッシー』と同じ(最近の子供たちは名犬ラッシーなんて知らないかも)。今は中古ビデオも姿を消しましたが、是非ともDVDで復刻して欲しい作品の一つです。
ぺぺとミノルの楽しい時間。それは僅かだった。それでも深い深い絆が出来た...
沖縄県名護市に住むミノル(福原学)は白い子犬を拾った。両親は飼うことを許さず、犬を捨てに行ったが戻ってくる。ついに根負けして許してくれた。ミノルは犬をペペと名付け、まるで一心同体のように可愛がった。しかし一家は沖縄南部に引っ越す事になり、途中の那覇で休憩中にぺぺが行方不明になってしまった。
ミノルは那覇に出かけてはペペを探す。そして台風の日にペペを見つけるが、増水した川へ流されてしまった。もうあきらめるしかない。ペペは海に流されて離島に住む漁師に拾われる。しかし漁師も水難死。ぺぺは海を渡り本島へ。記憶を頼りにミノルの元へと走る。野犬の群れ、罠、艱難辛苦の3年間。ミノルの小学校卒業式の日。ついにペペは戻った。そして...
沖縄は島ですけれど、南北に長くて意外に距離があります。犬の帰巣本能だけでは困難。しかも引越し中にはぐれたため、主人公の引越し先を犬は知らないのです。そういう難易度に加え、老漁師とのエピソード、傷ついた野犬とのエピソードなど、色々波乱万丈なストーリーを盛り込んでいます。
犬だけのシーンも多いため、全編に渡りナレーションがあります。ナレーターは矢島正明さん。語りの上手さには定評のある方だけに文句はありません。ただ映像作品としては、全て語りで説明してしまうのは、物足りない面もあります。
主人公ミノルを演じた福原学君。犬を拾った小3から、犬が戻った小6卒業式まで3年間を演じました。実際には12歳で声変りもしています。映画『白い手』の頃は身長も低く短足気味(スミマセン)でしたが、本作ではスタイルもよくなりました。今は情報がなく俳優は卒業されたのだろうと思います。
さてネタバレになりますがラストシーン。ペペは雄犬だとばかり思っていたのですが雌犬でした。そして知らない間にパートナーが出来て多くの仔犬も生まれました。念願のミノルとの再会を果たしましたが、ペペはパートナーと新しい未来に向けて去っていきます。
それは強い雨の日だった。
ミノルは仔犬を拾った。
両親は飼う事を許してくれない。
ふてくされるミノル。
色々あって。飼う事になった。
右は姉。実は姉も喜んいる。
引越しの途中。那覇に寄った。
少し目を離した隙にぺぺは...
父も一生懸命探してくれたが。
(父役は故・川谷拓三さん)
ぺぺは濁流に飲み込まれた。
もうだめなのか。悔しい...
どうしても諦めれないミノルは、
休みの日は自転車で那覇へ。
3年ぶりにペペと対面!
空を飛ぶように走っていく。
もう絶対離さないぞ!
でもペペには新しい家族がいた。
※後記
ペペは白い日本犬。どうしてもSoftbankのCMのお父さんに見えてしまって。もしかしたらペペがモデルなのでしょうか。