ガメラ対大悪獣ギロン (1969年)

少年映画評価 B+
作品総合評価 B-
少年の出番 ほぼ100%
お薦めポイント 日本人少年と外国人少年のコンビで主役。
映画情報など 1969年、公開。BD/DVD発売中。
写真は加島信博君。


昭和ガメラの中で少年が主役の典型的な作品です。昭和ガメラ8作品全部を収録したブルーレイBOXの海外版が何と9300円ほどで販売されており、思わず購入してしまいました。既に持っているものと重複する作品もあったのですが、それでも全くお得。最下段にガメラシリーズ全作を表にまとめました。

アキオとトム。2人は宇宙人の惑星に来てしまった。
(この惑星は地球からみて太陽の反対側にある。なので地球からは絶対に見えない)

宇宙からの謎の電波の観測が話題になっていた。そんな時、小学生のアキオ(加島信博)と友人のトム(クリストファ・マーフィー)が天体望遠鏡で観測中、円盤のような物体を発見。翌日2人は円盤が着陸した場所を探しに行き、無人の宇宙船を発見。2人が乗り込むといきなり発射。知らない惑星に到着。

その惑星では怪獣ギャオスが跋扈し、また怪獣ギロンも暴れている。惑星人が現れて2人に事情を説明してくれたが、実は人間を食糧にしようとしていた。そこへガメラが登場。ギロンやギャオスを倒し、2人の乗った宇宙船を助けて地球まで送り届けてくれた。


最下段の表の4〜7、バイラス、ギロン、ジャイガー、ジグラまでの4作品は、アメリカでの上映や放送を前提にした契約となったそうです。そのため主役は必ず日本人少年とアメリカ人少年(少女も1作)のコンビとなっています。そして内容は完全に子供向け

3作目まではゴジラと同じように、大人の鑑賞にも耐える作品にする意図があったようですが、本作を含む4作品は完全に子供向けの単純明快な娯楽作品です。ですので、お約束のストーリーに文句を言うのは大人げない事ですよ。

外国人とのコンビを組む4作品の中では、本作品の加島信博君がもっとも少年らしくて好演しています。宇宙人にバリカンで髪の毛を刈られて最後は坊主頭になってしまうのが可哀想。トム君も坊主にされれば公平でいいのですが、さすがにそんな事は出来ない日米関係だったのでしょうか。

天体望遠鏡でみた円盤の着地点を探す。アキオの妹も強引についてきた。


無人の宇宙船を発見。入ってみよう。ダメよ。私は入らないわ。妹は外で待つ。
この後、宇宙船はアキオとトムを乗せたまま、いきなり出発。妹は残された。

宇宙船の中。興味津々なトムとアキオ。


宇宙人がくれたドーナツ。睡眠薬入りだった。先に目覚めたトムがアキオを起こす。
(アメリカ人少年は、日本にいても半ズボンははきませんねぇ)

ガメラに助けられて無事に地球に戻った。食用にされかけたアキオは頭を刈られて坊主頭。
(アメリカ人少年は、決して坊主頭にはなりませんねぇ)


※後記
Wikipediaによりますと、アキオ役は当初、当時売れっ子の金子吉延さんがキャスティングされていたとの事。それが金子さんの学業問題でダメになったそうです。ワタリや青影での演技は本当に素晴らしいのですが、この役は加島信博君で正解だったと思っています。


ガメラシリーズ全作を表にまとめました。(Wikipediaを参照)
※表がうまく表示されない(線が無いなど)の場合は、強制リロードして下さい。(Ctlr + F5キーなど)

1 1965 大怪獣ガメラ レビュー済み。記念すべき第1作。
1966 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 第1作のレビューで少し言及。大人向け。
1967 大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 第1作のレビューで少し言及。再び子供向け。
1968 ガメラ対宇宙怪獣バイラス レビュー済み。ボーイスカウト少年が主役。
1969 ガメラ対大悪獣ギロン 本作です。
1970 ガメラ対大魔獣ジャイガー レビュー済み。最後の決戦は大阪万博会場で。
1971 ガメラ対深海怪獣ジグラ レビュー済み。幼稚園児の男女が主役。
1980 宇宙怪獣ガメラ レビュー済み。前田晃一君が活躍。
1995 ガメラ 大怪獣空中決戦 平成ガメラ第1作。少年登場なし。レビュー予定なし。
10 1996 ガメラ2 レギオン襲来 平成ガメラ第2作。少年登場なし。レビュー予定なし。
11 1996 ガメラ3 邪神覚醒 レビュー済み。平成ガメラ第3作。男子中学生が準主役。
12 2006 小さき勇者たち ガメラ レビュー済み。最終作。富岡涼君が大熱演。傑作です。




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