ガメラ対宇宙怪獣バイラス (1968年)

少年映画評価
作品総合評価 B-
少年の出番 ほぼ100%
お薦めポイント お子様向け昭和ガメラの最初の作品。
映画情報など 1968年、公開。BD/DVD発売中。
写真は高塚徹君。


ガメラシリーズ第4作。本作品から明確なお子様向け路線となります。主人公が少年となり、少年の目線で話が進みますので、子供には判りやすい娯楽作品。一方で初期のガメラやゴジラのような社会性は無くなったため、大人の鑑賞に耐えられなくなった感じです。

製作段階から米国でのテレビ放送が契約されており、主役少年は日本人と米国人の2人がキャスティングされています。オリンピックや万博開催で、日本では一般庶民まで国際化の波が押し寄せてきた事が背景にあるのかもしれません。

ガメラに助けられて海岸を走るマサオとジム(ボーイスカウトの制服は日米で違うのですねぇ)

神奈川で開催されたボースカウト国際キャンプに参加したマサオ(高塚徹)とジム(カール・クレイグ・ジュニア)は、こっそり小型潜水艇で海中へ。そこでガメラと遭遇。ガメラは子供の味方だった。しかし地球を侵略しにきたバイラス星人にマサオとジムは拉致されてしまった。

マサオとジムを人質に取られてしまい、国連軍もガメラも手がでない。バイラス星人に降伏しようと決める。一方、人質になっていたマサオとジムは宇宙船の装置を改造して脱出に成功。これをみたガメラがバイラス星人を攻撃。バイラス星人は巨大化して怪獣になるが、ガメラはこれを倒す。


とにかく最初から最後まで2人の少年マサオとジムに振り回される展開。小型潜水艇に勝手に乗り込み、宇宙人の人質になり、宇宙船の中のある装置を逆転させて脱出したり。まあ観客である子供からしたら、手に汗握る冒険物語かもしれません。

しかし今、オヤジの目からみると、この2人のガキは後でしっかりお灸を据えてやらないといけません。結果よければ全て良し? 何のためにボーイスカウトで訓練してるの? あんたら人生なめたらあかんよ!いやいやちょっと熱が入ってしまいました。

私も小学生時代、ボーイスカウトの制服に憧れました。あんなのを着てキャンプに行きたい。でも私が住んでいたのは大阪郊外のベッドタウンとして人口急増した地域。今と違って子供だらけ。でもインフラや指導者なんてどこにいるのやら。少年野球チームにも入りたかったし。

大阪市内から転校してきた同級生がボーイスカウトに入っていたそうで、転校したのにわざわざ電車に乗って活動していました。このキザ野郎と反感を持ちましたが、嫉妬していた事は確か。親に自分も入りたいと言いましたが聞く耳持たず。そんな事もあってボーイスカウトには厳しいのです。

港にあった小型潜水艇に勝手に乗り込む2人。
(鍵?もかけず、置いてある方も悪い)
海中を気持ちよく航行するマサオとジム。
この後、ガメラとバイラス星人に遭遇。


一旦はガメラに助けられマサオとジム。
(マサオの笑顔がいい。歯並びが問題ですけど)
しかしまたバイラス星人に捕まり、宇宙船の中へ。
ガメラは子供を殺せない。この弱点を利用したのだ。


マサオとジムに危機が迫る。
宇宙船の中で拘束されてしまった。
しかしマサオとジムは力を合せて危機を脱出。
(ガメラだけでなく、子供も活躍しないといけません)




※後記
例によって、ガメラシリーズ全作を表にまとめました。

1 1965 大怪獣ガメラ レビュー済み。記念すべき第1作。
1966 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 第1作のレビューで少し言及。大人向け。
1967 大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 第1作のレビューで少し言及。再び子供向け。
1968 ガメラ対宇宙怪獣バイラス 本作です。
1969 ガメラ対大悪獣ギロン レビュー済み。少年2人が謎の宇宙船に乗って。
1970 ガメラ対大魔獣ジャイガー レビュー済み。最後の決戦は大阪万博会場で。
1971 ガメラ対深海怪獣ジグラ レビュー済み。幼稚園児の男女が主役。
1980 宇宙怪獣ガメラ レビュー済み。前田晃一君が活躍。
1995 ガメラ 大怪獣空中決戦 平成ガメラ第1作。少年登場なし。レビュー予定なし。
10 1996 ガメラ2 レギオン襲来 平成ガメラ第2作。少年登場なし。レビュー予定なし。
11 1996 ガメラ3 邪神覚醒 レビュー済み。平成ガメラ第3作。男子中学生が準主役。
12 2006 小さき勇者たち ガメラ レビュー済み。最終作。富岡涼君が大熱演。傑作です。




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